セックスレスが理由で離婚は成立する?!慰謝料や親権で優位になるポイントを解説

2019年度の厚生労働省の調査によると離婚件数は約20万9,000件にものぼります。3組に1組の夫婦が離婚しているというのが現状です。

離婚に至るまでの理由は実に様々ですが、何かきっかけがあり、夫婦間ですれ違いやぶつかり合いが耐えなくなるケースが一般的です。そんなすれ違いの原因を作る要因の1つとしてあげられるのが「セックスレス」。

異性として見られセックスしたい…。何度もパートナーと愛し合いたいと思ったけど、もう疲れた…。こんな生活別れてすっきりしたいよ…。こんな感情も抱く方も多いのでは?

今回はセックスレスに焦点を当て、離婚ができるかどうか、離婚するための方法についてご紹介していきます。

セックスレスって具体的にどういう状況?離婚はできるの?

日本では現在、約6割の人がセックスレスであると言われています。

セックスレスは互いに同意していれば問題はありませんが、パートナーどちらかが納得していない場合、夫婦関係において深刻な問題となることもあるでしょう。

セックスレスが辛くて離婚したいけど、できるのか?という疑問にお答えします。

セックスレスの定義とは?

基本的なセックスレスの定義は”どちらがセックスを望んでいるのに病気などの理由がないのに、1ヶ月以上性行為をしていないこと”です。

ただセックスレスの定義として、必ず挿入しなければならないのではなくキスやぺッティングなど触れ合いがないものを言います。

どちらかが誘っているのに特別な理由なく断っている場合に考えられますね。

セックスレスになる理由とは?

理由はカップルにより様々ですが、主にあげられるものは以下の通りです。

  • 家族として過ごすうちに異性として見れなくなってしまった
  • パートナーへの気持ちが冷めてしまった
  • 日々の仕事や睡眠不足による疲れでセックスする気にならない

このような理由が積み重なり気づけば1ヶ月以上性行為をしていない…という夫婦も多いのではないでしょうか。

夫婦のセックスレスのより細かな理由や対応策についてはこちらの記事でもご紹介しています▼

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もう少し関係修復を頑張りたいという方はこちらの記事の内容をまず実践してみてくださいね!

セックスを理由で離婚をできるの?

ここから本題です。セックスレスで離婚はできるのでしょうか。夫婦の状況により判断基準が異なりますが、調べてみると離婚はできる可能性が高いです。

法律で定められている離婚原因は以下の通りです。

  1. 不貞
  2. 悪意の遺棄
  3. 3年以上の生死不明
  4. 回復しがたい精神病
  5. その他婚姻を継続し難い重大な事由
    (民法770条1項各号)

セックスレスの場合1~4には該当せず⑤の「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当します。

セックスレスが続き、夫婦関係を継続していくことが難しい場合に離婚が認められるということです。

離婚するには…主に協議離婚(夫婦での話し合い)、調停離婚(条件に折り合いが付かず裁判所を通す)、裁判離婚(離婚訴訟を提起することにより、判決にて離婚を成立させる手続き)と三種類あります。

夫婦の関係性、または離婚の同意有無に応じてどの種類で離婚を進めるのか決まります。

セックスレス離婚は慰謝料を請求できる?親権は?

いざ離婚となれば付きまとってくるのが慰謝料や親権の問題です。セックスレスを離婚理由にした場合、慰謝料や親権についてはどこまで配慮してもらえるのでしょうか?一般的な相場や状況について調べてみました。

セックスレスでの慰謝料の相場

離婚の際、どちらかに責任があると慰謝料が取れることがあります。

セックスレスでの場合は、理由がないのにパートナーが一方的に断っているときは、慰謝料がとれる場合があり金額は状況によりさまざまです。

慰謝料の金額は10万から最大200万と広いですが、離婚理由が”セックスレスのみ”だと難しい可能性があります。

他にもパートナーに不満に感じるポイントや、傷つく出来事など、あらゆる状況が合間って慰謝料を請求できるパターンが多いです。

親権を取りやすい状況とは?

実際問題、セックスレスと親権は、全く関係性はなくセックスを断り続けた側と我慢し続けた側で可能性が変わることはありません。親権を取るには、いかに自分が子供と関わって来たのかで変わる可能性があります。

例えば、10歳までは母親の養護が必要とされる案件が多いのは確かですが、男性も親権が取れないわけではありません。

こちらは当事者同士での相談が必要です。ただし一番揉める部分でもあるので、互いの意見がまとまらない場合は裁判所を通しての話し合いになるでしょう。

養育費はもらえるの?

養育費に関しては、こちらも当事者同士が話あい、子供にどのぐらいの金額が掛かるか相談し合うのが一番とされています。

ただ話し合いができない状況にある場合、親権同様セックスレスとの関係性は全くなく、養育費算定表で計算される可能性が高いです。

さらに再婚した場合、相手の養子縁組に入ると養育費を払う義務になりません。先のことだと思いますが、将来のことまで考える必要があるかもしれませんね。

セックスレスでも離婚が成立しにくい条件とは?

セックスレスで離婚を切り出せばすんなり離婚が成立するか?というとそういうわけではありません。

状況によってはセックスレスでも離婚ができないケースもあるでしょう。ここではそんなセックスレスでも離婚を認めにくいケースについてご紹介します。

加齢によるセックス回数の減少

始めに紹介するのが、加齢により自然にセックスがなくなった場合です。

加齢とともに体はもちろん、性欲も変化していくものです。特に男性側は加齢とともに性欲が減退していく効果があります。

このように加齢による理由からセックスの回数が少なくなってくることはごく自然なことであり、性の不一致とはいい難い状況ね。

そのため離婚理由としては難しいでしょう。

お互いセックスを求めなかった

次に上げられるのが、セックスをお互い求めなくなったことです。例えば心の中では相手からのお誘いを待っていても、実際に自分から誘うことをしていなければ、単に気持ちがすれ違っているだけで「相手が拒否した」という状況にはなりにくいです。

ただ、多忙や活動時間の違いなどにより、セックス以外の面でも気持ちのすれ違いが多く、溝ができている場合は、夫婦関係が破綻している可能性も高いので、そう言った理由から離婚できる可能性はありますね。

病気でセックスができなくなった

最後に紹介するのは、病気でセックスができなくなった場合です。

たとえばパートナーが身体的な病気にかかり、心臓に負担をかけれなくなったりしたすことが上げれます。

またEDのケースでは、夫の治療意思やさまざまの状況も考られるので、症状があったからといって即時に離婚できるということではありません。

離婚したいならプラスでチェック!押さえておきたいポイントは?

セックスを繰り返し断られることで、傷つき、離婚を考えるのは当然のこと。

ですが、本当に離婚が頭を過る原因は「セックスレス」だけでしょうか?セックスレス以外の原因がないか掘り下げて考えてみましょう。

そうすることで離婚への近道や、慰謝料の金額に違いが出てくるかもしれません。

パートナーの普段の言動に不満はないか

そもそもセックスレスの原因が「冷めてしまった」「異性として見れなくなった」等、双方の気持ちのすれ違いであれば、普段の言動から不満が出てくるのは当然のことですよね。

頭ではセックスレスが原因で離婚したい!と思っていても、普段のやり取りの中で積もった不満が大きくなると離婚に繋がるのも頷けます。違いに不満を抱いている生活は結婚生活を継続する上で、大きな弊害ともなるでしょう。

経済的な不満はないか

夫婦関係を継続していくためには経済的に安定している必要があります。夜な夜なお金のことで喧嘩していませんか?

お金のことでこじれると、不穏な空気のままベッドに入るなんてこともあるかもしれません。

経済的に不安定であれば生活的にも気持ち的にも崩壊していくことは目に見えていますよね。パートナーが浪費家であったり、金銭感覚の違いといった部分も結婚生活を継続し難い事由として考えられます。

浮気や異性関係に問題はないか

セックスレスに繋がる問題でもありますが、パートナーの浮気や異性関係には問題はありませんか?

  • ずっとスマホをいじっている
  • 毎日帰りが遅い
  • なんとなく以前と違う

ちょっとした変化にも敏感になってしまいます。これにセックスレスも加われば「まさか他の人と?」と更に疑い深くなってしまいますよね。

パートナーに異性の影が見られるようであれば、証拠を集めて誤魔化せない状態にしておきましょう。

セックスレスでの離婚で必要な証拠や優位な書類は?

先ほどもお伝えしたようにセックスレスでも離婚ができない場合があります。でもセックスレスで離婚したい!というかたのために離婚に優位になるものをご紹介です。

今までのセックスの交渉資料

離婚したいと思うほどセックスレスになるまで、パートナーを何度も誘ったと思います。メールやLINE、手紙で誘った場合は、、パートナーが性行為を拒否した事実が残っているはずです。

離婚に優位になる材料として証拠にできるので、セックスの交渉資料として提示しましょう。

セックスレスの日常を記載した日記

刑事告訴でも日記は大きな証拠になります。セックスレスの離婚でも、貴重な証拠として提示できます。

ただ断られた日だけだと、あとで書いたと言われる可能性はあるので、できれば断られた時の心情や状況などより細かく書いておくに越したことはありません。

互いの生活状況が分かる資料

資料の3つ目は、お互いの生活状況を書いたものです。

細かく書く必要なないのですが、起きる時間や帰宅、就寝時間などを記載したものを言います。

継続的につけていると、相手が性交渉できる状態であるのに応じていないことが分かるので優位になる可能性は非常に高いです。

別居をしている

最後に紹介するのが、別居をしている場合です。

セックスレスのみの離婚理由の場合、裁判では理由として不十分として離婚が認められないということがあります。ただ、別居をしていた場合夫婦関係が破綻していると認められるため、離婚が認められやすくなるのです。

可能性はグッと上がりますね。

セックスレスでも離婚できる!第二の人生を歩もう

セックスレスといっても感じ方はそれぞれです。夫婦とは、一度はお互い愛し合った仲のはずです。異性として見られない寂しさや、男として、女として一生抱かれず過ごすと考える辛いと思います。

お互いすっきりして第二の人生を歩むことも決して悪いことではありません。一度きりの人生、後悔しないでくださいね。

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