双子出生率は2倍に増えた!?双子が増加している遺伝子的理由と出産のリスク

街中で時々見かける双子ちゃん。可愛さが2倍なのはもちろん、大変さも2倍になるのは想像できると思います。実は近年、双子の出生率が増加していることをご存知でしょうか。

「もしかしたら、自分も双子を妊娠する可能性があるの?」「大変そうなイメージだけど、実際どうなの?」と気になる方も多いはず。

近年双子出生率が増加している理由や、出産にまつわるリスクなどをご紹介します。

近年双子が増加している?50年前に比べ、双子は2倍に

厚生労働省の「人口動態調査」によると、1960年の多胎児出生率は約1%であったのに対し、その割合は徐々に増え続け2005年には2.2%とピークに達しました。

これは半世紀前と比較すると約2倍。2005年以降はやや減少に転じているものの、少子化が進む一方で双子以上の多胎児の出生数は変わっていないため、双子を占める割合が高まっているのです。

双子増加の原因とは

背景にあるのは不妊治療

今まで双子が産まれる原因には遺伝的なもの、また自然妊娠で双子になったというケースが一般的だったかと思います。しかし近年、晩婚化や高齢出産などから不妊治療による双子の出産が増えてきました。

排卵誘発剤

その原因の一つが、不妊治療で使用される排卵誘発剤。排卵誘発剤とは卵子を発育させ排卵を促すもので、排卵がうまく行われない女性に使用します。

また通常排卵しているけれど、妊娠率を上げるために使用されることもあります。

この排卵誘発剤を使用すると通常1つの卵子しか排卵しないところ2つ以上の排卵が起きるため、双子が産まれる確率が高まります。

体外受精

そしてもう一つの理由は体外受精。体外受精とは、精子と卵子を体外で受精させ胎内に戻す治療法です。日本では1983年から始まり、一気に多胎児の数が増加しました。

妊娠する確率を上げるため複数の受精卵を胎内に戻すので、これが多胎児の増加につながっていると考えられています。

双子妊娠のリスク

双子を妊娠した時に心配になるのがそのリスクの高さ。母体にとっては2人分の栄養を与えなくてはならないため、貧血などが起きやすく体の負担は大きいものとなります。

また早産になる確立が高く、数か月に及ぶ管理入院が必要となることも珍しくありません。

単胎児に比べ妊娠中のリスク(妊娠高血圧症候群や発育不全、死産、胎児形態異常など)が起こりやすく、いわゆる「安定期」というものがないと言われています。

出産まで

双子妊娠で重要なのは、とにかく早産を予防することです。母体や胎児のリスクを回避するためにも、定期健診は必ず受診するようにしましょう。

双子の場合、単胎児で月に1回検診のところ、リスクの高さから2週間に1回診察します。頻回な受診は経済的な負担となるため、多胎児向けの妊婦健診の費用補助を行っている市区町村もあります。

双子妊娠はお腹の大きくなるスピードがとても速く、妊娠7か月で単胎児の「臨月」くらいの大きさになります。また皮膚の伸びが追い付かず「妊娠線」ができやすいともいわれます。

急速な皮膚の伸びは、お腹の張りも気が付きにくくなるので注意が必要です。

出産方法

双子の出産は、帝王切開で行われるのが一般的です。経過が順調であっても出産予定日より4週ほど早く手術をするので、低体重で産まれることが多くなります。

最初に取り出された赤ちゃんがお兄ちゃん(お姉ちゃん)、次に取り出された赤ちゃんが弟(妹)となります。

一卵性と二卵性の違いとは?

一卵性と二卵性の違いは、受精卵の数にあります。もともと一つの受精卵が二つに分かれた場合が一卵性二つの排卵からそれぞれ受精・着床した場合が二卵性となります。

二卵性は性別や血液型も異なるので、一卵性のように瓜二つとはなりません。同時に産まれた、兄弟のようなものといえます。

出産後の負担

出産するまでにも多くの負荷がかかりますが、生まれたあとにも様々な負担があります。

身体的負担

  • 交互に泣くので寝られない
  • おむつ・ミルク・お風呂などの作業がすべて倍、休む暇がない
  • 同時に泣かれると対処しきれない
  • 手間のかかる離乳食づくり。たくさん作ってもすぐになくなるので、常に作っている状態
  • 夫や母の手伝いがあっても、2人のうち1人のお世話はしなくてはならないので休めない
  • どちらかが体調を崩すと必ずもう一人に移るため、看病の期間が長くなる

精神的負担

  • 外出できないストレス・疎外感
  • 双子育児に関する情報が少ないので常に手探り
  • 同時泣きの緊張感に常にさらされる
  • 双子育児の大変さを周囲に理解されない
  • 支援制度を申し込む余裕すらない、説明会に連れて行くのも大変
  • それぞれに十分に愛情を注いであげられないことに罪悪感
  • 大変すぎて可愛いと思う余裕もない
  • イヤイヤ期も同時にくることがつらい

経済的負担

  • おむつ・ミルク代が飛ぶようになくなる
  • ベビーシッターや一時預かりなど活用したいが、費用が倍になるのでなかなか利用できない(二人同時に見てもらえない場合もある)

育児の実態・サポート

近年の双子の増加を受け、全国各地では多胎児支援に取り組む自治体も増えてきました。ホームヘルパーの派遣や、ファミリーサポートセンターの利用補助などを行っている市区町村もあります。

一方で、まだまだ多胎児に関する情報は少なく、支援体制には地域差があるのが現状です。
頼みの綱は、実際に双子を育てるママ。子育ての情報交換を目的に、さまざまな地域で双子サークルなど開催されています。

ただでさえ外出が困難で孤独に陥りやすい多胎児育児。今後も自治体や医療機関、ボランティアなど様々な機関と連携しつつ、柔軟にサポートしていくことが望まれます。

まとめ

不妊治療と高齢出産の増加。この二つが加速すれば今後さらに多胎児の出生率は上昇していくでしょう。

これから出産を考えている方にとっては、双子のママになることも他人事ではなくなるかもしれません。

大変なことも多い双子育児ですが、二人でじゃれあって遊んだりするその姿はとても可愛らしいもの。育児する喜びも幸せも、きっと2倍になるはずです。

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