初企画の官能小説【双頭の玩具を持つ女】出会いのツールとアクティブな性事情

マッチングアプリの男と“結婚前提のセックス”を

涼子の所属していたアプリは、結婚相談所の性格も色濃く打ち出しているので、初デートまではキッチリと男性会員を紹介してきた。

そこが「ウリ」で、男女とも会員の特徴としては“まじめで誠実”。それだから、今回マッチングされた中西圭太(35歳・独身・会社員)のようなタイプが多いのが現実だった。

会員になる条件として、定収入があって、素性も運営会社には分かっているので安心してマッチング・データを信用できたのだ。

しかし、あまりにマジメ過ぎて「平均点以上」の男がなかなかいないのが、物足りない点ではあったのである。

“口コミ・書き込み”を気にするあまり、可もなく不可もないオトコばかりを紹介されてもマッチング後に困るというモノなのだが、涼子は祖父の財産分与の問題があるので気にしていなかったのだ。

それに、冷静に考えれば涼子がマッチングアプリを使っている裏には「何か特別の事情があるはず」と、すぐに気づくはずだ

平均点以上の涼子のような上玉が、自分で結婚相手を求めていたり、マッチングアプリを使って結婚相手を探しているという事をである。

そして、それには“生来の面倒くさがり”に加えて涼子が結婚しなければならない理由がアリという証でもあるのだ。

つまり、涼子が結婚したい裏には「遺産の分配」に大きくかかわっているのだった。

そんな事をうっすら考えながら、涼子は今日の金曜日は圭太の終業後に落ち合って、いつものように居酒屋で会う約束をしていたのである。

土日が休日の圭太に合わせた涼子の気遣いもあった。

ちなみに涼子の勤める調剤薬局では、近隣の大学病院が午前中のみ外来の受付をしているので、毎週自分が休めるとは限らなかった。

翌日は、ちょうど涼子は「出勤」シフトだったので、あまりゆっくりも食事ができないと予想されていたのである。

逆に、仕事を口実にすれば乗らない時は早めに帰れるし、仮に体の関係になった場合でも初セックスから“お泊り”は要求してこないだろうと睨んでの曜日設定だったのだ。

それに、別に「パパ活」ではないので、いつもいつも名のあるレストランで食事をしなくても涼子は一向に構わない。

どうせ、世界的なウイルスのために閉店時間は早いから、落ち着いて食べられないのは分かっていたからだ。

それに、男と女の関係になったのちには「プロポーズの時くらいは、予約の必要なお店を抑えておくだろうし。

サラリーマンにミシュランの星付き店は酷だ(微笑)」と、胸の内では考えてもいたのだ。

結局、涼子にしてみたら奥手な圭太からのセックスの誘いを待っていても埒があかないので、そのデートの日に、食事も兼ねる“居酒屋デート”を卒業するべく、

涼子
お互い大人なんだし、生理的にイヤでなければ、次の店は『個室』でもいいですよ

と、誘ったのだった。

両人とも無言のまま部屋にインをして、まず先に全裸になった涼子が圭太を脱がせてからはディープなキスから立ったままの体の愛撫まで、リードしていった。

自ら圭太の指を取って、乳房とデルタを触らせると、そこが思っている以上に濡れている事に驚愕したようだった。

それに、久しぶりの涼子は自然と、

涼子

あっ。あ~っ、いいっ

と、声を漏らして粘度の高いネバネバの液を垂らしている。

たまらずに涼子は圭太に愛撫させたままにベッドに倒れ込んで、そのまま、お互いの体を弄りあったのだった。

もちろん、ふたりとも久しぶりなので、シャワーも使わずに汗ばんだままに体を絡めていたのである。

その影響か、室内は体液や汗の匂いで淫靡な雰囲気が漂いだしてきた。

涼子は生足を圭太に絡ませて、腿とはいわず脛とはいわずに足の上部にあるデルタ恥帯全体を、圭太に刷り込んでいたのである。

上下の別が分からなくなって、自然とシックス・ナインの態勢になった時には、圭太のペニスを大きな口いっぱいに頬張ったりもしていた。

35歳・元野球部の圭太のペニスは膨張率が200%を超えて血管は浮き立ち、茎から先が無意識に小刻みに揺れていた。

その肉棒からは、カウパー氏腺液が滲んでいたので涼子はコンドームを被せたのだった。

そのまま、セックスへと突入したふたりだが、圭太はいつもは風俗店で“女性主導”で完全な受け身態勢でしかシていないので、正常位がぎこちない。

ここでも涼子に誘導してもらって、熱い肉襞の中に突入させてもらっていたのだった。

そのうえ、

涼子

太いんだから、もっと円(チン)周を殴りつけるように廻って、ワタシのクリちゃんを擦って!さっき、アナタが指でシていたように……手荒くてもいいからぁ……

涼子は、独身で彼氏ナシにしては発達したクリトリスの側面を自分から覆い被さるような正常位で盛んに腰をグラインドさせる圭太にハッパをかけていた。

33歳の涼子は、まずは初セックスなので正常位で交わっていたのだが、あまりにも“不慣れ”なために、その下の位置から、被さっている圭太をけしかけていたのだ。

若くてパワーと全身にバネと張りがあるものの、セックスの動きは直線のみなので、ミドル世代以上の「ネチッこく、じわりと責めてくる」味を体験してしまうと物足りなさを感じてしまうのは否めないが、パワーという点では◎をあげられる。

それでも涼子は、4カ月ぶりに触れる男性自身に興奮してしまっていた。稚拙で「早く」ても、底なしに求めてきそうな圭太の体を堪能するために、自分からクリを擦りつけていたのである。

圭太の方は、プロを除くと殆ど経験がなかったので、、テクニック的には全くの未知数。

それどころか、いつもは騎乗位のプロ女性のペースで「適当に射精させられて」フィニッシュしているのが常なので、この夜の行為に舞い上がっていたのは無理もない。

圭太は自分に擦りつけられた涼子のクリが紫色に変色し、肥大しているのを確認する余裕も無く、

圭太
うっ、イっちゃいますっ

と、情けない声を挙げると同時に、コンドーム内に溢れそうな量の精子をぶちまけた。涼子は多少はガッカリしたものの、

涼子

元気がいいんですね? まだ、半勃ちしているみたいなのでゴムちゃんを替えて、このまま2回戦に行っちゃいましょ!

と言うと、精液の残るぺニ棒をペロリと舐めて軽く掃除をしてあげて、再びコンドームを装着すると、今度は自分が跨った。

圭太の「カリ太」を見ぬいていたので、今度は上になってカリでクリを擦り倒そうという算段だったのである。

1回発射して余裕が湧いてきたらしく、圭太は下から円を描くように突き上げてきた。

涼子は、

涼子
あっあぁぁ~、イイッ。圭太さんとワタシって、相性が合うのかもぉ

と叫んで自分を高めた涼子は、目を閉じて圭太ではない『幻想のオトコ』に突かれる妄想の中で、淫液を垂らしてイったのだった。

こうしたマッチングアプリが通常化した現代では、「まずはセックスの相性を試してから」というのが普通なのだ。

自分の母の時代に流行っていた、「フィーリングが合うかどうか?」や「一緒にいて疲れない人」が『良し』とされていた気持ちも十分に分かるが、そんなのは“過去の遺物”と涼子は痛感している。

時代は令和、セックスのペースも令和というわけだ。

もっとドライに言い切れば、涼子はマッチングアプリで切実に婚活している相手(だんせい)なら『自分の自由にできるのが良い』という持論も持っていたのである。

ただ、女性慣れしていないオトコに、あまりに自分のペースでコトを進めても、幼稚な知識で「ビッチだ」と思われるのも癪なので、気に入った相手でもだいたい3回目のデートで、取り敢えずは1度、セックスをスるようにしていた。

それが、今夜だったのである。

圭太は、まぁまぁ名の知れた会社に勤めていたが素人女性に対してはウブそのものだったので、従順に尽くしてくれるだろう。

涼子としは「浮気し(でき)そうもない」「言う事を聞いてくれそう」だと感じてもいたのである。

圭太は圭太で、ダメ元でマッチングに成功した素人女性=それもハイスペックの一流女性と同じベッド上で汗を流しては、ありったけのスピードでペニスをフル回転させていた。

涼子の脳裏には、肉の快楽とは別に、「仮に浮気されたら離婚すればいいだけの話し」「圭太にそんな勇気も無いだろう」と感じてもいた。

行為(セックス=結合)よりも、近い将来のビジョンを朧気に考えていたのである。生活面は、薬剤師と内緒だが役員報酬があるので、なんら問題はなかった。


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