元気な赤ちゃんを!産婦人科の調理師が教える妊娠中の食事方法を時期毎に解説!

「妊娠中はどんな食事をしたらいいの?」と悩むママさんも多いのではないでしょうか。

筆者は以前、産婦人科のキッチンで働いていた栄養士で、元気な赤ちゃんを産むため、また、ママが元気でいられるためのご飯をたくさん作ってきました。

妊娠中はいつもより栄養に気を使わなきゃ…と思いつつも、実際にはなかなか摂れないもの。そこで今回は、筆者が実際に作ってきたメニューや食材などから、妊娠中に摂りたい栄養素について、食べ方とともにご紹介いたします。

妊娠中に積極的に摂りたい栄養素

葉酸

妊娠中に摂りたい栄養素ナンバーワンともいえるのが「葉酸」。

葉酸は、のりやブロッコリー、ほうれん草などに含まれる栄養素で、妊娠前~12週までの間に摂ることで、赤ちゃんの「神経管閉鎖障害」という病気の発症リスクを低減してくれます。

1日の摂取量は約480μg(マイクログラム)

じつは普段よく食べている「焼きのり」には、100gにつき1,900μgもの葉酸が含まれています。目安としては、1日3枚で半日分。その他はほうれん草やブロッコリーなどで補うのがおすすめです。

葉酸は体内でつくることができません。毎日おしっこと一緒に外へ出てしまうため、できるだけ毎日摂取したい栄養素です。アメリカの産婦人科学会では、葉酸を含むビタミン剤の摂取も勧めています。もしサプリメントで摂取したい場合にはお医者さんに相談してみましょう。

葉酸が含まれる食材

のり・ほうれん草・ブロッコリー・アスパラガス・大豆・いちご・バナナ・キウイ など

鉄分

女性にとって必要不可欠な「鉄分」。妊娠中は特に摂っておきたい栄養素です。
妊娠中は血液の量は増えるのですが、じつは赤血球はあまり増えません。血液は赤ちゃんが大きくなるために優先的に使われるため、約3割のママが貧血になると言われています。

1日の摂取量は約21mg。

目安としては干しひじき30gにつき16.5mg、にぼし30gにつき5.4mgです。にぼしはそのまま食べても良いのですが、産婦人科のキッチンではにぼしを使って出汁をとり、お味噌汁にして提供していました。

鉄分というとレバーのイメージが強いのですが、レバーには先天性異常のリスクがあるビタミンAも含まれているため、摂取には注意が必要になります。

また、鉄分はビタミンCと一緒に摂ると吸収率がアップします。緑黄色野菜などと一緒に食べると効率よく栄養を摂取できますよ。鉄でできたフライパンやお鍋で調理したり、鉄器でつくった白湯を飲むのもおすすめです。

鉄分が含まれる食材

ほうれん草・小松菜・ひじき・にぼし・鶏肉・赤身肉・千切り大根 など

カルシウム

「カルシウム」は赤ちゃんの骨や歯、血液や神経の形成のために必要な栄養素です。そのため、妊娠前以上に意識して摂取しないと不足しがち。また、カルシウムには精神を安定させる働きもあるため、精神が不安定になりがちな妊娠中は積極的に摂りたい栄養素です。

1日の摂取量は1,000mg。

目安としては小松菜1袋につき400mg、牛乳1カップにつき230mg、いりごま30gにつき360gです。
カルシウムが含まれる食材
小松菜・乳製品・ごま・にぼし・大豆・海藻・モロヘイヤ など

たんぱく質

たんぱく質は赤ちゃんの血液や筋肉をつくる栄養素です。たんぱく質は普段の生活でも摂りやすい栄養素ですが、同じものを食べ続けてしまうとアレルギーになってしまう恐れもあるのでバランスよく食べることを意識してみてください。

1日の摂取量は70g。

目安は、鶏ささみ100gにつき23g、ゆで卵1つにつき13g、納豆1パックにつき16g、プロセスチーズ100gにつき22gです。

たんぱく質というと「プロテイン」のイメージがあるかもしれません。妊娠中のプロテイン飲用は大丈夫なのですが、飲み過ぎには気をつけましょう。プロテインの中でも大豆でできた「ソイプロテイン」がおすすめです。気になる場合にはお医者さんに相談してみてくださいね。

食物繊維

妊娠中は女性ホルモンの影響などで便秘になりがち。便秘解消には食物繊維を多く含む食材が効果的です。食物繊維には、コレステロールや血糖コントロールを助けるような作用もあります。

1日の摂取量は20~25g。

食物繊維というと、根菜や玄米などに多く含まれているイメージですが、ドライフルーツにも食物繊維が豊富に含まれており、干し柿100gにつき14g、ドライイチジク100gにつき11gの食物繊維が含まれています。

キッチンではドライイチジクの赤ワイン煮をデザートとして提供していました。ドライフルーツもそのままパクパク食べられるので手軽で楽なのですが、カロリーや糖分も高いので食べすぎには気をつけましょう。

食物繊維が含まれる食材

根菜類・きのこ・海藻・コンニャク・玄米・ドライフルーツ など

妊娠初期(1~3ヶ月)の食べ方

つわりがつらいときは食べれるものを

妊娠初期は「つわり」に悩まされがちな時期です。つわりは3ヶ月頃にピークにを迎え、12週頃になると治まる傾向にあります。

つわりによって食事があまりとれず、栄養が偏ってしまうのではと心配になるママさんも多いかとは思いますが、そこまで焦らなくて大丈夫。

この時期のまだ赤ちゃんは小さく、胎盤も完成していないため栄養の影響はほとんど受けません。

食欲がない場合には無理に食べようとはせず、食べられるものを食べましょう。
水やお茶などの水分の摂取も辛く、つわり症状が強いときは受診するようにしてくださいね。

妊娠中期(4~7ヶ月)の食べ方

高たんぱく低カロリーの食事でバランスよく

4ヶ月を迎えるとつわりも治まり、食欲が増してくる時期に入ります。ついつい食べ過ぎてしまうことも多い時期なので、高たんぱく低カロリーの食事を目指しましょう。むくみも気になる時期なので塩分は控えめにし、水分をしっかりと摂りましょう。

この時期から、胎盤を通して赤ちゃんへ栄養が送られるため、お母さんがバランスの良い食事をとる必要があります。

妊娠後期に入ると、赤ちゃんにお肉がついていくので、体重が増えます。食べすぎに注意しながらバランス良く栄養をとり、体重をたくさん増やしすぎないようにしましょう。

妊娠後期(8~10ヶ月)に摂りたい栄養

太りすぎに注意!

後期になるとお腹がどんどん大きくなるため、胃の圧迫により食欲が引き続き減ってしまうこともあります。無理をせず、5~6回に分けて食事をとっても大丈夫です。

妊娠後期に入ると、赤ちゃんの体重が増えていきます。そのため「食べる量が変わらないのに体重が増える」という声もよく耳にします。安産に向けて、37週以降は体重をなるべく増やさないようにしましょう。

産婦人科のキッチンでは妊娠後期~産後のママに向けて「ラズベリーリーフティー」も提供していました。ラズベリーリーフティーは通称”安産のお茶”とも呼ばれており、陣痛の軽減や子宮を収縮させ、お産をスムーズにしてくれる効果があるとされています。

ノンカフェインで、味もほうじ茶に近いので飲みやすいのですが、子宮を収縮させる働きがあるため、妊娠初期の方は後期まで待ってから飲むようにしてくださいね。

まとめ

妊娠中の食事は、妊娠前より慎重になるもの。赤ちゃんのためにたっぷりと栄養素を摂ることももちろん大事なことですが、一番大切なのはママの身体と心の健康です。

栄養摂取も必要ですが、そこまで神経質にならなくても大丈夫。無理は禁物です。自分に合ったペースで、無理せず栄養を摂り、楽しいマタニティライフをお過ごしください。

以下では妊娠中に気をつけるべき性生活についてもまとめています。併せてご覧ください。

関連記事

最近女性から相談を受ける内容でとても多いのが『妊娠中のセックスについて』...とてもセンシティブな内容ですよね。 待望の赤ちゃんがやって来てくれた喜び…これは何事にも代えがたいもの。 初期の内はつわりでそれどころではないけれど、[…]