セックスの2日後に起こる出血の原因とは?妊娠の関係性や病気のリスクを解説

突発的なセックスをした2日後に出血が…。生理ではない出血があると不安になりますよね。

「もしかして妊娠と何か関係がある?」と悩んでしまう方もいるのではないでしょうか?セックスと出血には様々な可能性が考えられます。

今回は、セックス2日後の出血の原因や考えられる病気と、妊娠との関係性について解説いたします。

セックス2日後に出血した時に考えられる原因や病気とは?

生理とは関係がない膣からの出血を不正出血と呼びますが、セックス2日後に出血を発見すると「一体なぜ?」と気になるものです。

不正出血は、たとえ少量だとしても病気が潜んでいる場合があるため「きっと大丈夫」などと自己判断しないでくださいね。ここでは、セックス2日後の出血の原因や考えられる病気についてまとめてみました

もし気になる内容や心当たりがあれば、早めに病院で検査を受けることをおすすめします。

膣炎

不正出血が起こり得る原因に「膣炎」があります。膣炎は、膣に炎症がある状態のことを指し、セックスによって何らかのウイルスに感染していることが多いです。

症状には不正出血以外にも、おりものに血が混じるなどの異変がある、膣に痒みがあるなどが見られます。とくに注意したいのが性感染症いわゆる性病だった場合です。

パートナーへの感染(またはその反対)が危惧されるため、いち早い受診が望まれます。性感染症には主に以下のような種類があります。

  • クラミジア感染症
  • トリコモナス膣炎
  • 細菌性腟症
  • カンジダ膣炎
  • 性器ヘルペス
  • 梅毒
  • 尖形コンジローマ
  • 雑菌性尿道炎 など

セックス2日後に関わらず、おりものに異常がある、不正出血がある、膣が腫れる・痛みがあるなどの自覚症状があれば早めに病院で検査を行ってください。

子宮膣部びらん

セックス後に起こる出血の原因は、「子宮膣部びらん」であることがとても多いです。子宮の最下部が赤くただれている状態を指しますが、危険な病気ではなく珍しいものでもありません

女性ホルモンの活性化が関係しているといわれており、女性の多くに子宮膣部びらんが見られます。そして更年期を迎えると自然に小さくなっていくことが多いです。

子宮膣部びらんがあると、セックスのような刺激によって出血を引き起こすことがあります。セックス2日後に出血があるなど気になる症状があれば、子宮膣部びらんである可能性も疑ってみてください。

卵巣機能不全

「卵巣機能不全」とは、さまざまな原因によって卵巣が正常に機能しなくなる状態です。生理不順や無月経などの症状が見られ、不正出血が起こることもあります。この不正出血がセックス2日後に現れたという可能性もあるでしょう。

主な原因には以下のようなものがあります。

  • 激しいスポーツ
  • ストレス
  • 過度なダイエット
  • 過食や拒食 など

セックスとの直接の関係性はありませんが、不妊症や不育症につながることもあるので注意しなければなりません。若くして自然閉経を迎える方もいるので、少しでも体調に異変を感じたら検査をするのが安心です。

子宮頸管ポリープ

「子宮頸管ポリープ」がある場合も、セックス後に出血することがあります。これは子宮の入口付近にできるポリープのことで、ほぼ悪性ではなく良性であることが多いです。

痛みなどの自覚症状はほぼなく、セックスなどの物理的な刺激で出血することがあります。出産経験のある女性に見られることもあり、女性ホルモンが関係していると考えられていますが、主な原因は明らかになっていません。

似たようなものに「子宮筋腫」や「子宮内膜症」もあり、この2つも不正出血の原因にあげられます。どちらもセックスの刺激で痛みや出血しやすいため、早期発見と治療が望ましいとされています。

発見されると症状によっては切除が行われることが多数ですが、いずれも簡易的な手術になります。もしセックス2日後などに出血があった場合は、積極的に受診するのが安心です。

子宮頸がん・子宮体がん

セックス後の出血の原因として怖いのが、「子宮頸がん」や「子宮体がん」だった場合です。子宮頸がんは、主に子宮の入口にあたる子宮頸部に発生するがんのことを指します。

性交渉経験のある女性の大半がヒトパピローマウイルス(HPV)に感染をして引き起こすといわれ、ほとんどの場合は消滅するものの、まれに子宮頸がんとなる場合があります。

一方、子宮体がんは子宮体部から発生するがんを指します。いずれも不正出血の症状が見られることが多いです。

セックス直後、セックス2日後に関わらず不正出血やおりものの異常が見られる時は早めに検査を行うことが早期発見・治療につながります。

この場合は、そのセックス自体が原因とは考えづらく、もっと以前に原因がある場合を指します。

以前のセックスによる妊娠

セックス後またはセックス2日後に出血するのは「妊娠が関係しているの?」と気になる方も多いようです。しかしセックス後の出血=妊娠と結びつけることはできません。さらに2日で妊娠に至ることは不可能です。

妊娠時の着床出血という出血を経験する女性も多いですが、セックス〜着床までは通常1〜2週間程度の期間を要します。そのためセックス2日後に着床出血が起こるということは考えにくいです。

また、排卵日に出血をする方もいます。これを排卵出血とも呼びセックス2日後に偶然重なる場合も考えられますが、妊娠との関係性はとくにありません。

いずれも不正出血が続く、下腹部に痛みがある、おりものの異常が見られる場合は早期に検査をして原因を確かめてみてください。少しでも妊娠の可能性を自覚している方は、妊娠検査薬でチェックを行うことが大切です。

激しいセックスによる膣の損傷

セックスによる出血の原因として、膣などの女性器を傷つけてしまっている可能性も考えられます。激しい挿入を繰り返したことで擦れてしまったり、パートナーの手指による愛撫で傷がつくことも…。

濡れていないうちに挿入をしたり、アダルトグッズで刺激を与えすぎる行為も気をつけたいものです。膣の損傷ではなく、尿道炎や膀胱炎、肛門からの出血にセックス2日後などに気づくこともあります。

とくに生理前は激しいセックスにご注意を。排卵が終わった状態の子宮の中は、出血しやすい状態になっています。奥まで挿入しすぎて卵巣出血を起こすケースもあります。激しい痛みを感じた場合はすぐに受診しましょう。

ただし膣の損傷や卵巣出血にしても、セックス直後に出血することが大半です。セックス2日後に出血に気づいた場合は、何らかの病気のサインである可能性も考えておいた方が良さそうです。

セックス2日後に出血があったら病院に行くべき?

少量の出血であれば、そこまで焦る必要はありません。5日程度で収まり、出血以外に何も症状がない場合には、そこまで心配する必要はありません。

ただし、以下の症状が続く場合には早めの受診をお勧めします。

  • 痛みやかゆみなどの症状が続く
  • 出血が数日たっても止まらない
  • ショーツにつくという程度以上の出血がある
  • その他出血以外におりものの異常などを感じる
  • 毎回セックス後に出血が起こる

また、不正出血が出ている期間は細菌に感染しやすく、膣内が傷ついている恐れがある為、セックスは控えてください。

セックス2日後に出血する原因は妊娠とは考えにくい

今回は、セックス2日後の出血の原因や考えられる病気、妊娠との関係性についてご紹介しました。妊娠の可能性については考えにくいです。

セックス後の出血の原因に妊娠をあげるよりも、別の原因や病気を探ることが大切です。

どうしても、「セックス2日後に出血するのは妊娠したから?」と気になる方は、まずは妊娠検査薬で確かめてみてみるのが1番です。今回のセックス出なくても前のセックスが関係している可能性もゼロではありません。

女性の周期にも目を向けながら、パートナーとのセックスを楽しんでください。