これまで女性にとって最も重要なライフイベントの一つだった「結婚」。でも今は、結婚なんてくだらないと考えている女性も現れ始めています。
本記事では、女性の未婚化の実態や彼女たちがあえて独身を選ぶわけ、結婚がくだらないと思える様々な理由などをご紹介。結婚にこだわらないこれからの生き方について考えてみます。
結婚なんてくだらない?今どき女性の本音を分析
適齢期になったら結婚するのが当たり前という価値観はもはや過去のもの。「結婚なんてくだらない」と考える女性が増えています。なぜ彼女たちは結婚なんてくだらないと考えているのでしょうか。結婚に価値を見出せない女性の本音をみていきましょう!
結婚願望なし!結婚していない女子の割合
友達や同僚など、身近なところで独身の女性が増えたなと感じている方も多いことでしょう。その体感は間違っていません。内閣府の調査結果によると50歳時の未婚率を表す「生涯未婚率」は男女とも上昇を続けています。
2005年には7.3%だった女性の生涯未婚率は2015年には14.1%と倍近くに。生涯未婚率は今後も上昇すると考えられており、2040年には18.7%に達すると予測されています。
結婚できないんじゃなくて「しない」!一生独身でいたい理由
注目すべきは、結婚できないから独身なのではなく、あえて独身でいることを選んでいる女性も多いという点です。35~54歳の未婚者に「なぜ独身でいるのか」をたずねたアンケート調査では、「あえて結婚していない」と答えた女性は全体の51.1%に上ります。
あえて結婚しない理由は、女性全体では「もともと結婚を望んでいない」が34.9%と最も多く、「独身は精神的・時間的に自由がきく」が19.5%で続きます。
また、女性が「一生独身でいることを覚悟した理由」として最も多いのは「自分は結婚に向いていないと思ったから」で、女性全体の33.1%に上ります。
すべての女性が結婚を夢見ているわけではありません。時に妥協や我慢を強いられる結婚よりも、自分らしく自由に生きることを選ぶ女性が増えてきているのです。
(引用:明治安田総合研究所 2017年35〜54歳の結婚意識に関する調査)
やっぱり結婚はくだらない!女性は損するだけ?
結婚にはメリットとデメリットがあります。女性が主婦として家事や育児を担い、男性が働いて稼いでくるというモデルが一般的だった時代には、女性にとって結婚には経済的安定というメリットがありました。しかし女性も仕事をするのが当たり前になった今日では、経済的なメリットは薄れつつあります。
デメリットがメリットを上回るようになれば、結婚なんてくだらないという結論になるでしょう。それでは、結婚願望のない女性にとって、結婚のどの部分にデメリットを感じているのか具体的にみていきましょう。
家事・育児は女性の負担になるのが現実
男性の育休取得が推進されるようになっても、家事や育児は女性が主に担うべきという価値観は根強く残っています。市場調査によると、家事分担比率は「夫50%、妻50%」を理想としつつ、現実は「夫10%、妻90%」が最多(21.2%)という結果に。ついで「夫20%、妻80%」が18.3%と、家事は女性が主に担う傾向にあります。
妻も働かなければならないのに育児や家事も担わなければならないとなったら、結婚は明らかに女性側に負担が大きいといえます。自分ばかりが苦労しなければならないのが目に見ているため、結婚なんてくだらないと思ってしまうのでしょう。
(引用:市場調査メディアホノテ 2018年 共働き夫婦の家事分担調査)
結婚によって仕事が続けられなくなることも
男性の家事・育児参加が進んだとしても、妊娠や出産は女性しかできないことに変わりはありません。子供を望んでいるのになかなか妊娠できない場合は不妊治療を受けることになりますが、仕事との両立ができず退職せざるを得ないこともあるでしょう。
こちらの記事でも女性の仕事と家庭の両立についての難しさについて言及しています▼
女性が妊娠をすることはとてもおめでたいことです。新しい命を授かることは決して必然的なことではなく、運命ともいえるほど神秘的なもの。しかし、そんな素晴らしいことなのに女性が妊娠をしたときに悩ませる問題があります。それが「就業事情」。 現[…]
出産後も夫や親などからの協力が十分に得られない場合や夫の転勤などにより、女性が仕事をやめなければならないこともあり得ます。一度仕事を辞めると、家事や育児に専念している期間はブランクとみなされるため、退職前と同程度の待遇で復職するのは難しいのが現状です。
せっかく手に入れた職を結婚のために手放さなければならないとなったら、やはり結婚なんてくだらないと思えるでしょう。
苗字が変わることのデメリット
一般的に、男性と女性のどちらが結婚によって大きな影響を受けるかといえば、それは女性のほうです。たとえば苗字の変更。日本では夫婦は同じ姓を名乗らなければならないと法律で定められており、建前上は男女どちらの姓にするか選べることになっています。
しかし苗字に関する市場調査では、結婚後に自分のもともとの姓を名乗っている男性が91.0%なのに対し、自分の姓を名乗っている既婚女性は17.0%にすぎません。結婚後は夫の姓を名乗るものという価値観はまだまだ根強いことがわかります。
姓が変わると、銀行口座や運転免許証、クレジットカードやパスポートなどの氏名変更手続きをしなければならず、仕事上も支障をきたすことがあります。男性は当たり前のように従来通りの生活を続けられるのに、どうして女性ばかりが損をするの!と言いたくなってしまいますよね。
(引用:ワタベウェディング 結婚と苗字に関するアンケート調査)
「帰省ブルー」に見る義理実家のストレス
結婚によって人間関係のストレスが増えることも考えられます。日本では結婚は本人たちだけのものではなく家と家の関係だという価値観がまだ根強く残っているので、結婚すると必然的に夫の家族や親族との付き合いが生じます。
夫の実家の生活習慣や家庭環境などが自分のものとはかけ離れていたり、義理の両親・家族とウマが合わないと感じたりする場合などには義理実家との関係が大きなストレスになります。気が進まなくても、お盆やお正月には「嫁」として義理実家に帰省しなければなりません。
義理実家に帰省する嫁のうち25.2%が「休んだ気がしない」、23%が「気が進まない」、13.7%が「ストレスが溜まる」と回答しています。結婚によってわざわざ煩わしい人間関係をしょいこみたくないという女性の気持ちに共感する方も多いのではないでしょうか。
くだらない結婚をしなくても思うとおりに生きられる
自立した女性が増える中、結婚というカテゴリーに縛られずに思い通りに生きることを選択する女性が増えてきました。従来なら結婚をしてこそ得られるとされていた家庭、妊娠、出産の喜びに関しても、今では結婚が必須条件ではなくなりました。
ここでは結婚に縛られない女性達の、自由な幸せの形についてみていきましょう。
旦那がいなくても子供がいればOK?
いつかは結婚したいと思っている女性の中には、「子供がほしいから」という理由を挙げる人もいます。
新生児の約6割が婚外子(結婚していないカップルから生まれる子)とされるフランスなどとは異なり、日本では出産=結婚という考え方が主流でした。自立して働く女性が少なかった時代には、女手一つで子供を育てるのが難しかったからでしょう。
しかし、女性が経済力を身につけた今は、出産と結婚は必ずしもセットではなくなりました。子供を持つという望みを独身のまま叶えることは十分可能です。
結婚にこだわる必要はない!事実婚という選択肢
結婚はロマンティックなイベントというばかりではありません。法律上の制度でもあるため、結婚によって様々な法的義務が生じます。パートナーがいてもあえて結婚せず事実婚という選択をすれば、結婚によって発生する厄介ごとを避けられます。
事実婚でも、相手が亡くなった場合に遺族年金を受け取れるなど、法律婚とほとんど変わらないメリットを受けられるようになってきました。
パートナーとの関係を解消したくなった時、法律婚の場合は様々な事情から容易に離婚できず、ずるずると仮面夫婦状態を続けるケースもめずらしくありません。事実婚なら、愛情がなくなればスパッと別れる決断をするのもより容易です。法律に縛られる結婚なんてくだらないという意見にも一理あるのではないでしょうか。
幸せの形は人それぞれ!結婚は唯一の道ではない
結婚するのが当たり前のことではなくなった今、自分らしい生き方とは何かが改めて問われるようになっています。結婚するもしないも自分の自由。
これからの時代、他人からの評価に惑わされず自分の心のままに生きるのがいちばんカッコイイ生き方なのではないでしょうか。