2014年1月に理化学研究所が発表したSTAP細胞研究の騒動で「リケジョ」という言葉が、メディアでも多く発信されたことを覚えていますか?リケジョという言葉自体は、この一件よりも前から存在してはいるものの、全世代的に知られるようになったのはこの頃からではないでしょうか。
男性と比較すれば少数であるものの、リケジョ(理系女子)の人口は増加傾向にあるというデータもあり、女性の社会参画の進行につれ、将来的にさらに多くの女性が「リケジョ」の道を歩むことになることは想像に易いでしょう。あなたがそうでなくても、周りにはきっといる!?
今回は、そんな「リケジョ」の生態を少し深掘りしてみましょう。
そもそも「リケジョ」とは
よく耳にするリケジョですが、実際にどのような定義のもとで使われているのでしょうか。ここではリケジョについて改めて見ていきましょう。
「リケジョ」ってどんな人のこと?
意外と説明に困る「リケジョ」の定義。
「リケジョ」は理系女子(リケイジョシ)の略語であることはご存知の方も多いはず。実際には、どの人が該当するのでしょうか。
理系女子は、数学や物理学、化学、生物学など、主に自然界をその研究対象にしている学問、いわゆる「理系」分野のクラスや学部に所属する(または、していた)女子学生や、理系業務に従事する(または、経験がある)女性のことを指します。
女子というワードや過去の報道から、リケジョは理系分野の学部に所属する女子大学生をイメージしがちですが、理系に進んだ女子高校生や看護師さんや会社などで理化学試験を行う女性スタッフなども該当するのです。
一度あなたの周囲に置き換えて考えてみると、知らず知らずのうちにリケジョがそばにいるかもしれません。
文系女子との違い
文系女子と理系女子の違いは「学習カリキュラムや業務内容が理系なのか文系なのか」につきます。そしてこれに起因して、生活環境には大きな違いが生まれ、その一つが「男性に囲まれて、日々の生活を送る」ということでしょう。これが、リケジョたちの性格・思考にどんな傾向をもたらすのでしょうか。
リケジョのあるある基本性格
現在でも理系分野の学業や仕事では女性よりも男性の比率が圧倒的に多く、リケジョはその大半を男性と一緒に過ごすことになるでしょう。理系という分野の特性や、男性に囲まれた環境で過ごすという点から、他の分野の女性たちと比較するとリケジョにはある一定の性格的特徴があるのです。
ここでは彼女たちのあるあるな性格の特徴についてご紹介します。
論理的であり理屈っぽい
理系の学問や職業では「根拠データを取得し、そのデータに基づいて客観的結論を導き出す」という作業の連続で、個人的な感覚や価値観で意見を言うことは、よしとされません。
文系でも論理性は重要ですが、理系には明確な正解・不正解が存在したり、白黒がはっきりつくことが大半のため、リケジョは普段から「事実Aと事実BがあるからCになる」の方程式で話すことが多く、これの傾向がプライベートにも影響を与えてしまいます。
悪気はないのですが、感情的な問いかけに対して正論で返してしまうこともしばしば。結論や解決策を終着点としない会話を苦手とする傾向もある一方で、疑問を投げかけられたり意見を求められた際、自分の口から放つ言葉に責任感を持つので、相談相手としては信頼のおける存在ではないでしょうか。
自立的
理系女子は多くの男性の中の少数派であっても、臆することなく学生生活や社会人生活を送っていかなければなりません。同性に頼りたい場面に直面しても、自分の力で問題を解決・消化する力が必要不可欠なため、自立性が強化されます。
男性にも遠慮せず自分の意見を言うことができ、良い意味でも悲しい意味でも女性としてみられないこともしばしば。
そのため、男性の中にポツンと混じって旅行に行ったり、どんな場所にも一人で出かけたり。同性からは少し変わり者と思われることもありますが、自分は間違ったことをしていないという自信があれば特に気になりません。
リケジョの恋愛
女だからっていう言葉には納得できない「女の人だから〇〇」シリーズのような全く根拠のない決めつけやアンフェアには、到底納得できません。
女の人だから可愛い服を着て、毎日メイクをして、アクセサリーやスイーツが大好きで、控えめじゃないとダメって誰が決めたの?女は3歩を後ろを歩け!そのような価値観の男性には「3歩後ろを歩かせたいなら、私の3歩先を歩けるようになればいいでしょ?」って言い返してしまいそうです。
偏見の女らしさに寄せるのではなく、自分のなりたい女性になるという独自路線を進みがちのため、万人ウケ。。。とはいきそうにもありません。
一方で「男なんだから〇〇」シリーズもアンフェアと感じているので、男性だからと言って「働くのは男性」「自分よりも年収が高い」「機械に強い」「虫を倒せる」といったようなことを期待しないので、男性は気負わず、自分らしく付き合うことができます。
恋愛トークで男性側に共感してしまうことも
もともと男性的思考の傾向が強いリケジョ。恋愛トークの場面では同性よりも男性に共感してしまう事も少なくありませんが、逆を返せば男性と価値観が合いやすく、より深く理解することができるでしょう。20代・30代の男性の結婚相手に求める条件のトップは「物事の価値観が合う」という調査結果もあるのです。
そんな状況下で、男性的ともいわれる「論理的思考」を持ち合わせたリケジョは、男性との会話でお互いの意見に対して理解不能の『?』が生まれにくく、冷静に落ち着いた会話ができることから、結果として良き人生のパートナーになれるのではないでしょうか。
リケジョの友達付き合い
約束は守るし責任も持つ、でもちょっと冷たい?リケジョは倫理的思考の傾向から効率性を好み、合理性にかけることを嫌います。そのせいで、意図せず私的な連絡のやりとりもドライになりがち。
「お疲れー!元気?」のような明確な用件がない連絡をとることは、多くありません。また、用件を伝える際も効率性を重視するあまり感情は排除し、連絡文書のように必要用件を箇条書きで書いてしまいがち。
例えば食事会のメール
「ご飯会の予定決まったよー!XXでやるんだって! ○月○日で○時からでAさんとBさん、あとCさんも今回参加できるみたい。 楽しみだね。ちなみに会費は〇〇円で、当日集めるって! |
リケジョの場合
【ご飯会開催の詳細のお知らせ】 ◆日時:○月○日 ○時〜 ◆場所:XX ◆参加者:A、B、C ◆会費:〇〇円(当日回収) 当日はよろしくね! |
誰がみてもわかりやすいのですが、ご飯会を楽しみにしているリケジョ本人の気持ちは伝わりにくい文面です。さらに、白黒はっきりさせたいリケジョは何かを決めるやりとりも、相手から明確な回答を得るため、アンケートのようになりがち。
食事会の日程決めメール
今度のご飯会のことをいろいろ決めたいので、 日付とか時間とか場所とか、何か希望あったら遠慮なく言ってね! |
リケジョの場合
ご飯会開催に関する希望調査(回答期限:○月○日) ①希望日時: ②開催エリア: ③その他希望(会費など): 何か質問あったら、私まで遠慮なくどうぞ! |
このように雰囲気のない内容になってしまいがちです。そして常に「論理的思考」を要求される、そんな環境の中に浸かってきたせいか、根拠のない意見を口にしたり、そのような意見に納得することにも抵抗を感じてしまがちです。
ただ聞いて欲しい、そんな相手に対して正論を持ち出し、不要なダメ出し、提案やアドバイスをしてしまって失敗する事も。人間味に欠けるようですが、これもリケジョの誠実さの裏返しで、相手の力になりたいと心から思うからこその対応なのです。
一見して、コミュニケーションが不器用のようにも思われますが、矛盾を嫌うリケジョは自分の意見には責任を持ち、交わした約束や秘密は守ります。守らなくても誰も困らない、そんな約束でも「交わしたのだから」と最後までやり遂げる責任感があるリケジョこそ、他人に話しづらい話題も安心して打ち明けられるのではないでしょうか。
細かいことと過ぎたことは気にしない
リケジョは論理的思考から、感情面を排除して物事を考えがちで失敗もしますが、そのストレートでサバサバした人間性には裏表がなく、時に相手に安心感を与える事もあります。その場で意見がぶつかったり、不快な思いをしても、次の日には何も気にしていません。
リケジョは議論することに慣れているため、自分と異なる意見や価値観に対し抵抗をあまり感じません。その場はきつい口調になってしまったとしても、次の日に会えば何もなかったかのように「おはよう」の一言が言えてしまいます。
また、白黒付けられない部分については否定する根拠がないため、警察で言う証拠不十分ではないですが「正解かわからないけど、間違いではないから。。。OK!」と、ある意味許容範囲が広いとも言えます。
男性顔負けの真面目なイケメン女子が多数!
リケジョの性格・思考を表すキーワードは「論理的思考」「ストレートな表現」「誠実」「感情表現が不器用」です。
リケジョは、女性の全体に占める割合はまだまだ少数派で男性の思考に近いため、同性からすると付き合いにくいと感じる部分もあるかもしれません。
しかし、リケジョの特性を理解し、彼女たちの行動の真意を組むことができれば、異なる部分が多い分、お互いに学びのある良好な関係性を築くことができるはずです。あなたの周りにリケジョがいたら苦手意識を持たず、積極的に関わってみることをお勧めします。