セックス依存症とうつ病は違った?!それぞれの症状の違いや脳内物質を解説!

まるで手探りのように不特定多数の人とセックスする人が周囲にいて、精神病なのではないか?嫌なことがあると、つい、セックスに逃げてしまうけれど、私の心は壊れているの?

こんな疑問を持っている方が、結構な割合で存在します。精神の不調を感じる人は、まず最初に一番精神病で有名であるうつ病を疑う方が多いですが、性の乱れが生じている場合、必ずしもうつ病とは限りません

この記事では、セックス依存症とうつ病の症状と違いを解説します。

セックス依存症とは

有名人にセックス依存症の疑いがあると、すぐにニュースになり、世間では大騒ぎとなりますね。

しかし、セックス依存症は、広く知られていないだけで、有名人だけではなく、ごく身近で苦しんでいる人がいるのです。

ここでは、一般的なセックス依存症と若年期に見られるセックス依存症について解説していきます。

一般的なセックス依存症

性行為への依存が過剰な状態を、一般的に「セックス依存症」と呼びます。セックスによって、脳内に快感物質が放出されるため、不安から一時的に逃れられるため、不特定多数とセックスをすることが主症状です。

一時的に不安からは逃れることができるものの、不特定多数とのセックスの頻度や性的逸脱行為は、次第にエスカレートしていきます。
最終的には、自己のコントロールができなくなってしまいます。

セックス依存症は、行動に依存することから、買い物依存症や、ギャンブル依存症と同一視されることがあります。しかし、セックス依存症は、相手があっての依存ですので、本人の社会的信用が失墜してしまうおそれが多いです。

治療は精神科や、心療内科で受けることが可能です。後でご紹介しますが、鬱々として、食べることや眠ることができないうつ病患者と比べると、主な症状は、能動的なので、本来うつ病と混同されることはまずないと言えます。

若年期でのセックス依存症

一般的なセックス依存症とは異なり、若年期特有のセックス依存症が存在します。14歳~25歳の発達心理学上での青年期に発症するケースを指します

一般的なセックス依存症との違いは、肉体の性的成熟と社会的意識が発達していく過程特有の心の不安定さが、セックスに依存する原因となることです。

若年期でのセックス依存症患者に見られる主な要因としては、幼少期から母親を主とする大人から充分に愛情を注がれずに育ったことや、自分を誰かに認めて欲しいという承認欲求の表れからセックスに過剰な心の安らぎを求めてしまう傾向があります。

うつ病とは?

社会的認知度の高い疾患ですが、いざ、うつ病に罹っても、治療を受けない人があまりに多いのが特徴です。また、複雑な理由から、うつ病に罹った人は、長期間うつ病に苦しむケースもあります。

うつ病は、誰もが聞いたことのある、精神の不調を示す病名です。罹患する人がとても多く、15人に1人が、生涯でうつ病に罹る可能性があると言われている疾患です。

主な症状として、食欲がなくなり、睡眠をとることもできなくなってしまいます。視野が狭くなり、好きだったものが思い出せなくなります。気力がなくなり、何事も億劫になってしまい、次第に絶望的な気分や思考に支配されてしまう恐ろしい疾患です。

精神の不調が、身体の不調の症状として現れる患者もいます。悪化すると、自殺企図をし、最悪の場合、自殺に至ります。

うつ病はどんどん悪化していきますので、専門医の治療が不可欠です。治療は精神科や心療内科で受け、薬物療法や、認知行動療法等の治療を受けて回復します。

セックス依存症とうつ病の違いとは?

では、素人目では、誤認してしまうセックス依存症とうつ病との違いはどういったところにあるのでしょうか?

どちらも本人が苦しむ疾患なので、自らがどちらかの疾病にかかっている、または、親しい人が苦しんでいる場合は、早期に専門医に相談したいところです。

ここではうつ病とセックス依存症の違いを解説していきます。

性欲の有無

まず、うつ病患者は、セックスに依存するほど、精神的にも肉体的にも余裕がありません。

うつ病で苦しんでいる人は、他者に対する興味や関心も著しく下がっています。また、食欲や睡眠欲と同様に性欲も落ちてしまっている場合が多いですので、苦しみを和らげる矛先として、セックスに依存することはあり得ないのです。

うつ病の場合はセックスをすることさえ、肉体的にも精神的にも、億劫な状態であることが多いのです。

一方でセックス依存症はとにかくセックスをする事で自身の心の安らぎを得ようとします。

そのため日常的にセックスのことを考えていたり、セックスをすることが良くないとわかっている状況であっても我慢することができなかったりと性欲を止める事が困難な状態とな流のです。

うつ病とセックス依存症ではこの性欲の有無という点で大きな違いがあるでしょう。

行動力の有無

セックス依存症はうつ病とは異なり、不安や悩みがあっても、能動的に緩和させようと考えそれが「セックス」という行動となるのです。

しかし一方でうつ病患者は何をするのも億劫になってしまうため、心の安らぎを求め何かをしよう!という気力すらなくなってしまうのです。

このような行動力の有無についてもうつ病とセックス依存症では大きく異なるでしょう。

精神疾患=うつ病ではない!

うつ病とセックス依存症ではその症状についても全く違うものと言えるでしょう。しかしセックス依存症とうつ病が間違えられるのはなぜでしょうか?

これらは精神疾患の代表として「うつ病」という名称のみが広く知られていることが原因と考えられます。

セックス依存症は確かに性に依存してしまう精神疾患の1つです。そのため精神疾患=うつ病と考える人達からは「うつ病だからセックス依存症になってしまった…」などの間違った解釈をされてしまうのです。

うつ病について名称は広く知られつつも、具体的な症状や特徴など細かく理解がされていない傾向もあるでしょう。精神疾患が必ずしもうつ病であるとは限りません。

今回のようにそれぞれの特徴を見ることで全く正反対の症状であることが良くわかります。

セックス依存症とうつ病は別物!悩んだら受診しよう!

セックス依存症とうつ病について症状や違いを説明してきました。どちらも専門医の診察を受け、しっかりと診断してもらい、治療を受けることが必要な疾患です。

特にセックス依存症は、本人の社会的信用を失墜させることがあるので、一見症状が、非道徳的であっても、苦しさがゆえに、行為に及ぶのですから、軽視しないことが重要です。