PMS(月経前症候群)って何?女性ホルモンによる原因や症状、治療法などを解説

毎回生理前になると、なんだか憂鬱な気分になったり、怒りっぽくなったりする事はありませんか?

女性なら誰しも身体的・精神的に変化が起こる事はよく知られています。しかし、それらの症状が重篤化するPMS(月経前症候群)という病気も存在します。

あなたに起こる生理前の症状はこれが原因かもしれません。PMFについてしっかり勉強をしておきましょう。

[PMS(月経前症候群)とは]

日本人女性の70%〜80%生理前に何らかの精神的・身体的に症状があります。

その中でもPMS(月経前症候群)とは生理前の3〜10日以上前から続く精神的・身体的に症状が現れるものです。

症状の重さは個人差がありますが、生理前の期間に生活に障害を来すレベルの症状があるPMSの女性は日本では5.4%と言われています。

生活に障害を来すレベルの重い症状があ人と、軽度の症状を発症する人の差とは何でしょうか。

PMSの症状に個人差がある理由として、女性個人が体内で生産する女性ホルモンの量の差が挙げられます。

女性ホルモンの3つの変化傾向

ではPMS(月経前症候群)の原因としてあげられる”女性ホルモン”が年齢によってどのように変化が起こるのでしょうか。女性ホルモンは約1ヶ月の生理周期によってホルモン分泌バランスが変わります。

しかしこの周期は約1ヶ月単位で生涯続きますが、ホルモンの分泌量は歳をとるごとに大きく変わっていきます。女性ホルモンとは別名エストロゲン(卵胞ホルモン)と呼ばれています。女性ホルモンの分泌量は以下でも解説しています。

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女性ホルモンの分泌バランスにより女性の精神的・身体的な安定が保てると言われています。

精神的・身体的に大きな変化が訪れる時期を3つの時期にまとめると思春期成熟期更年期と分けることができます。ではそれぞれどのような身体の変化があるのでしょうか。

思春期

思春期に当てはまる期間は初潮から生理期間が安定するまでの時期で、年齢的には8〜18歳に当てはまります。

女性ホルモン(エストロゲン)を分泌する卵巣の働きが未熟であるため、生理痛が起こりやすい時期でもあります。

卵巣の働きが未熟であるので生理期間が安定せず、精神的・身体的に変化を感じやすい時期でもあります。

成熟期

成熟期は生理周期が安定し、精神的・身体的に最も安定する期間です。年齢的には19歳〜44歳頃です。

この時期は精神的・身体的に安定し生活に支障をきたす確率がかなり下がりますが、この時期に仕事や家事を頑張りすぎてしまうと更年期になった時にホルモンバランスが崩れ体に支障が生まれますので無理をしないようにしましょう。

更年期

更年期は閉経する10年前後の時期に起こります。年齢的には44〜55歳頃です。

更年期になると閉経し、女子ホルモン(エストロゲン)の分泌量が減るので身体のホルモンバランスが崩れ体調や精神的に変化を感じます。

変化の症状としてはイライラ・うつ症状・ほてり・発汗・のぼせなどが代表的です。そして更年期による身体的・精神的な変化により引き起こされた症状を更年期障害と言います。

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PMSの原因

PMS(月経前症候群)の原因とは何でしょうか。生理期間の1週間〜2週間前に起こる体調不良をPMS(月経前症候群)と呼びますが、現段階では一概に”原因はこれである”と断言することはできません。

しかしPMS(月経前症候群)になりやすい女性の傾向として”完璧主義である””ストレスを感じやすい””責任感を感じやすい””几帳面”な人に重い症状が出やすいと言われています。

生活の中のストレスを感じる神経とホルモンのバランスの関係によりPMS(月経前症候群)の重さが比例しやすくなってしまいます。

PMSの症状

PMS(月経前症候群)の症状とはどのようなものでしょうか。個人によって症状の重さが変わってきます。

しかしPMS(月経前症候群)の症状を知っておくだけでも症状を緩和する解決策を見いだすことができますし、生理前のPMS(月経前症候群)に悩まされている友人を助けるきっかけにもなりますのでぜひチェックしてみてください。

身体的症状

PMS(月経前症候群)の代表的な身体的症状として以下が挙げられます。

  • 下腹部の痛み
  • 膨満感
  • 乳房の痛み
  • 肌トラブル
  • むくみ
  • 頭痛
  • めまい
  • 肩こり

症状の重いPMS(月経前症候群)の人の場合、下腹部の痛みや頭痛・めまいなどにより仕事に集中ができない、学校に登校することさえも困難になってしまいます。

症状が重ければ重いほどベッドから動くことができず学校や職場の心配をし、さらにストレスが溜まり感情的にもなってしまいます。

さらに症状が重く周りから理解をしてもらえない女性は辛い気持ちを抱えたまま職場や学校に向かうことでしょう。

しかしこのような身体的症状が重たい場合は、無理をせずしっかりと身体を休めるようにしましょう。

辛い身体のままでも学校や職場に向かおうとする女性は”責任感が強い””不安症””几帳面”である可能性が高いですが生理前の辛い時期をしっかりと休んで出来るだけ身体的症状を軽減しましょう。

精神的症状

PMS(月経前症候群)の精神的症状の代表例としてイライラ、情緒不安定、憂うつ感、注意力の低下、睡眠障害などがあげられます。

  • 些細なことでイライラしてしまう。
  • 理由はわからないが夜中に涙が止まらない。
  • 一人でいると急に虚無感を感じる。
  • 極度な不安に襲われる。

生理の1〜2週間前にこのような症状がある場合はPMS(月経前症候群)である可能性が高いです。自分が自分ではないような感覚の状態で恋人と喧嘩をすると、さらに自分を責めて悪循環が生まれてしまう可能性があります。

しかし自分を責める前に一度自分のことをしっかりと理解をしましょう。そのためには一度病院で診断を受けたり、なぜ感情的になってしまったのかじっくりと見つめあってみましょう。

月経前不快気分障害(PMDD)とは?

PMS(月経前症候群)の症状の中でも精神的な症状がかなり悪化し、日常生活に支障をきたしてしまうほど重度な症状をPMDD(月経前不快気分障害)といいます。

このPMDD(月経前不快気分障害)はPMS(月経前症候群)と同様知名度はあまり高くありません。しかし症状としては生理の1〜2週間前から憂鬱な気分になったり、やる気がなくなり、絶望感にとらわれたり、涙がとまらなくなったりします。

この症状とは反対に、イライラしたり、怒りっぽくなったり、攻撃的になったりする人もいて、感情のコントロールが難しくなってしまう症状の人もいます。

症状の出方は個人差がありますが、これらの症状で生み出された感情を恋人や友人、周囲の人にぶつけてしまうと、人間関係や社会活動にも支障をきたすことにもなります。

さらにその後自己嫌悪に陥ってしまう可能性もありますのでもし悩んでいる場合は出来るだけすぐに診断を受けることをお勧めします。

診断方法

上記に記載した症状が毎月生理の数日前から発症し始めることを確認、そしてそれら症状と生理周期が関連しているか診断をします。その後PMDDやうつ病や精神神経疾患と関連がないか確認をします。

PMS(月経前症候群)の2つの改善方法

改善方法には大きく分けて2つあります。1つは摂取する栄養バランスの見直し、そして2つ目は薬による症状の緩和です。

栄養バランスを見直そう

身体のバランスをと唱えるためには食生活や摂取栄養をしっかりと考えなければいけません。PMSに効果的な栄養素はビタミン・ミネラルです。この二つは主に野菜に含まれていますので野菜を摂取することをお勧めします。

マグネシウム

納豆・きなこ・木綿豆腐・ゆで大豆・がんもどき

カルシウム

桜えび・プロセスチーズ・しらす干し・ほっけ(開き)・カマンベールチーズ など

ビタミンD

干ししいたけ・鮭・さんま など

ビタミンB6

ニンニク・マグロ・レバー・鶏ひき肉・酒粕 など

薬を処方してもらおう

排卵抑制療法

排卵により女性ホルモンのバランスが崩れ、PMSは引き起こされますので低用量経口避妊薬(OC、低用量ピル)や低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(LEP)などで排卵自体起こらないようにします。

服用中は排卵を止めることができますが、服用をやめれば通常通り排卵・月経がおきます。副作用が少なく、その後の妊娠に影響を及ぼすことはありません。

症状を抑える療法

下腹部や身体的な痛みを伴うPMS患者には鎮痛剤を、むくみや水分貯留症状に対しては利尿剤や抗アルドステロン療法(尿量を増やす治療法)を行います。

精神神経症状や自律神経症状に対しては精神安定剤などを処方し症状を緩和させます。

漢方治療

患者ごとの体質にあった漢方薬を処方します。桂枝茯苓丸、当帰芍薬散、桃核承気湯、女神散、加味逍遥散、抑肝散などがよく処方されます。

症状を緩和させ、気持ちよく生活をしよう

PMS(月経前症候群)はまだあまり知名度が高くありません。

月経により生活に支障をきたすほど症状が重い女性は一度病院に行き診察を受けることをお勧めします。

そして症状を軽くし気持ちよく生活が送れるようにしてみましょう。