女性にとって大きなライフイベントの一つでもある「出産」。
多くの女性が経験していますが、実は出産に伴うエネルギーは尋常じゃないことをご存知でしたか?
出産によって女性の身体が一体どうなるのかを見ていきましょう。
とにかくお産は体力勝負!
一般的に陣痛が来てから出産するまで初産だと平均約11時間から15時間、経産婦だと6時間から8時間かかると言われています。
これはあくまでも平均的な時間なので、これ以上かかる方もいれば平均時間よりも短く出産を終える方がいると思います。
時間はともあれ、お産はとにかく体力勝負になります。頻繁にくる陣痛に耐える体力が必要となってきます。それくらい体力が必要となってきますから、陣痛中のエネルギー補給は必須です。
栄養補給のできるドリンクやおにぎり、食べやすいゼリーなどを摂取する方が多いです。いつでも食べれるように陣痛バッグなどに入れておくと良いですよ。
お産は大量にエネルギーを消費します。ママが体力切れでは赤ちゃんもなかなか出てこれなくなってしまいます。
陣痛の痛みを乗り越えたら赤ちゃんに会えると思って、万全な対策をとって出産に備えましょう。
出産は痛いだけじゃない
妊娠・出産を経験してない方に「出産のイメージ」を訪ねてみると多くの方は「陣痛が痛そう」と答えると思います。
痛みをよく例えで、鼻からスイカが出てくるほど痛いと言われている陣痛ですが、出産は痛いだけではありません。陣痛以外にも女性の身体はエネルギーを伴っているのです。
出産は全治3ヶ月の怪我と同じ
出産は全治3か月の怪我と同じくらいのダメージを受けると言われています。これを聞いて「全治3か月も!?」と思う方が多いのではないでしょうか?
実際にSNSにこのことが拡散され、多くの方に衝撃を与えました。女性が経験をする出産。そんなに珍しくないことから、当たり前のように思われていますよね。
しかし出産はとんでもないダメージを身体に与えてしまいます。そのダメージの大きさが「全治3か月の怪我」です。
「お好み焼一枚」ほどの大きさである胎盤の傷
妊娠中に胎児とともにできていく「胎盤」。胎盤は赤ちゃんと母体をつないでくれる役割を担っています。
胎児への酸素や栄養、その他妊娠を維持するために必要なものを保ってくれる大事な役割を果たしてくれます。しかし胎盤は胎児が外の世界へ出た瞬間、必要なくなります。
そのため出産後から1時間ほどで後陣痛という子宮収縮によって胎盤は外へ自然と排出されていくのです。それによって子宮の内膜にはお好み焼き1枚ほどの傷ができてしまいます。傷からの出血が産後「悪露」として膣から出血します。
「お好み焼き1枚分」と聞いてどうでしょうか?大きい!と思う方もいれば、思ったより小さいと思う方がいるかもしれません。しかしそれだけの傷が子宮にできてしまうだけでもエネルギーを消耗するのです。
母乳育児によって血液が大量に必要となる
母乳は血液で作られていることをご存知でしたか?母乳は胎盤が摘出されることによって、出るようになります。
母乳育児の場合、一日1000mlもの血液を献血しているのと同じくらいの血液が母体から出ています。
それは「全治3か月の怪我」の最中に1000mlもの血液を毎日抜き取られているのと同等のダメージが与えられているのと同じなのです。
産後の悪露も同時並行ですので、産後でボロボロの身体から大量の血液が流出されることになりますよね。
そのため産後のママは鉄分不足になりがちです。栄養ドリンクやサプリなどで頻繁に鉄分を補給できるようにしましょう。
産後は安静にできない
「全治3か月」もの怪我を一般的に負った場合、入院して安静にするもしくは自宅で安静にしていますよね。
もしかして痛くて動けないかもしれない方もいるかもしれません。しかし出産後の女性は安静にしていられません。なぜなら赤ちゃんのお世話が24時間やってくるわけですから。
自然分娩の場合次の日から、帝王切開の方でも早くても2日後からちゃんのお世話が始まります。
それは2~3時間おきの授乳やおむつ替えが休むことなく必要となるのです。安静していられるどころか、睡眠も確保する間もない日々が休むことなく始まるのです。
産後はさまざまなマイナートラブルも
ママは妊娠が判明した時から確実にエネルギーを消費しています。
約10か月間にわたりお腹の中で胎児を育てるのは一見大変そうには見えませんが、気づかないうちにママはたくさんのエネルギーを消費しています。
そしてそのまま陣痛が起こり、出産をする。産後は身体がダメージを受けたまま赤ちゃんのお世話が休む間もなく始まります。
こうして長い期間エネルギーを大量に消費し、ダメージを受けてきたママの身体にはさまざまは変化が伴ってきます。
栄養不足で髪の毛が抜ける!?
妊娠中は食事から取り入れた栄養の一部は胎児に与えられます。産後はその栄養が母乳を介して赤ちゃんに届けられるため、どうしても栄養が全身に行き渡らなくなって行き、栄養不足になってしまいます。
その栄養不足によって髪の毛が抜けてしまうのです。いかに産後はエネルギーが必要かわかりますよね。
髪の毛のうるおいやツヤが産後はなくなってしまいます。それだけママは赤ちゃんのためにエネルギーを消費し続けているということです。
骨盤のゆがみによる痛みは尋常じゃない
母体は大量にエネルギーを消費しますが、それだけではありません。身体そのものへのダメージも尋常じゃありません。
出産をする際、陣痛は子宮収縮と骨盤の開きによって起こりますよね。そうすることで赤ちゃんは外の世界へ出ることができます。
しかしその骨盤は自然と閉じるわけではありません。また妊娠中に大きなおなかを支えていた骨盤周りの靭帯び切っているので、しっかりと産後に骨盤ベルトをしないと尿漏れや子宮脱などの症状が出てきてしまう場合もあります。
それだけ身体にはダメージとエネルギーと伴っているわけです。
産後はとにかく安静を心掛けよう
産後は24時間赤ちゃんのお世話があるから安静になりづらいとはいえ、出産を経た身体は相当なエネルギーを消費しているわけですから、安静にする必要があります。
特に産後の1か月は産褥期なので、できるだけ旦那さんや両親など頼れる相手がいるのであれば家事や家のこと、もしくは上の子のお世話を遠慮なく頼んでみましょう。
まとめ!出産はとにかく命懸け
これから妊娠を考えている方はこの記事を読んでびっくりしてしまうかもしれません。
これだけ自分の身体を犠牲にして産んだ我が子ですから、そんなことどうでもよくなるくらい可愛くて愛おしい毎日を過ごすことができますよ。
この記事を読んだパパは、これだけのエネルギーをママは伴っているわけですから、ママにもゆっくりしてもらうために率先して育児や家事を行ってくださいね。