初めての妊娠、お腹の中に赤ちゃんがいると思うと幸せでいっぱいの気分になります。しかし、いざ自分が出産するとなると不安なことも多いですよね。
不安になる要因は様々ありますが、やはり費用面は気になるところではないでしょうか。出産費用はどうしても高額になってしまうイメージを持っていると思います。
そんな女性の不安を解消するために、出産の際にかかる費用をまとめました。また、保険金制度についても調べてみました。
出産は保険が適用されるのか?
まず初めに、出産や妊娠などの際に健康保険が適用されるか気になるところですが、これは残念ながら適用されず、全額自己負担となっています。
ですので、検診や出産の際は大きい支出が発生します。
しかし、公的な保険金制度が整っているためそちらをしっかり活用すれば不安を感じる必要はありません。
実際にどれくらいの費用がかかる?
まずは厚生労働省の発表している出産費用の全国平均を確認してみましょう。ざっくりと表にまとめてみました。
請求書項目 | |
入院日数 | 6日 |
入院料 | 110,112円 |
室料差額 | 14,653円 |
分娩料 | 230,920円 |
新生児管理保育料 | 50,445円 |
検査・薬剤料 | 11,915円 |
処置・手当料 | 13,336円 |
産科医療補償制度 | 29,672円 |
その他 | 25,324円 |
小計 | 486,376円 |
※出典 厚生労働省保険局「出産育児一時金の見直しについて」
この表を見ると約50万円程度かかるということがわかります。この金額は市町村によっても違い、一番高額になる東京都では約60万円となっているようです。
基本的にこの費用は全額自己負担となっています。
※帝王切開の場合は健康保険が適用されます。
それでは項目別にかかる費用を確認していきましょう。
妊婦検診
まず、出産の前に妊婦検診を定期的に受けなければなりません。この検診は月に1回、臨月のときは週に1回受ける必要があります。
計14~15回程度受けるのが一般的で費用は約5~10万円程度となっています。
いきなりこんなにお金が必要なのか…とがっかりしたかもしれませんがご安心ください。各自治体が補助券などを配布し、妊婦さんへの負担が少なくなるようにしてくれていますのでぜひ活用しましょう。
自治体によっては全額負担というところもあるようです。
入院料
出産の際は一般的に約6日入院しなければなりません。出産の準備や産後ケアも含めるとこれくらいの日数になるようです。
入院料には食事代も含まれており、1日に約2万円弱、6日間で約11~12万円ほどかかるようです。
また、公立病院に入院するのか私立病院に入院するのかでも費用が変わってきます。私立病院で個室の空間で出産をしたい場合などは1日に5万円以上の費用がかかることもあります。
分娩料
実際の出産の際にかかるのが分娩料です。全国平均は約23万円となっています。
自然分娩は健康保険の適用外ですので全額自己負担ですが、帝王切開は健康保険適用内のため自己負担額は3割となっています。
しかし、帝王切開の場合は自然分娩よりも負担しなければならない費用が増え、最終的には自然分娩に比べ10万円ほどがかかるようです。
無痛分娩の場合は自然分娩の費用に上乗せの形となり、自然分娩の費用プラス20万円ほどとなります。
また、深夜は料金が加算されるなど時間帯によっても費用に違いがでてきます。
新生児管理保育料
生まれた赤ちゃんのための検査などにかかる費用です。
全国平均は約5万円となっています。
産後医療保障制度
出産の際に思いがけない事故が起こってしまい、赤ちゃんに後遺症が残ってしまうことも完全にないとは言い切れません。
その場合は莫大な賠償金となり、病院関係者だけで支払うのは難しいため、この集めたお金を保障として使用する制度となっています。
その場合の掛け金がこちらの制度となっています。約3万円がかかります。
出産で貰えるお金
お金は支払うだけでなく、貰えるお金もあるので要チェックです。
出産育児一時金
金額は子供1人につき一律42万円(産科医療保障制度に加入されていない医療機関での出産の場合は39万円)受け取ることができます。
また、3つ子の場合などには子供の数だけ支給されます。
健康保険に加入していれば誰でも受け取ることができますが、出産費用が42万円を超えてしまった場合には自己負担となっています。
42万円に届かなかった場合は後日、差額が支給されます。この制度を利用すれば、費用の心配は少なくなりますね。
また、病院によっては「直接支払い制度」を利用できるところもあります。
これは行政機関ではなく病院で手続きをし、手元に現金がなくてもそのまま出産の際の費用に充てることができるというものです。
もしくは「受取代理制度」という申請書を妊婦自身で作成して提出をする制度も事前に費用の用意が必要ないためおすすめです。
先に出産費用を全額病院に支払い、後日費用を受け取る「事後払い方式」の場合、前もって費用を用意しておく必要があり負担も大きいため「直接支払い制度」か「受取代理制度」、このどちらかを利用するのがおすすめです。
注意点としては、事前にその制度を利用することを病院側に伝えて合意をかわさなければなりません。
出産手当金
出産後も同じ職場で働き続ける場合、出産手当金を受け取ることができます。これは健康保険に1年以上加入していることが条件となっています。
給与の3分の2を計98日分(出産以前の42日間、出産後の56日間)支給されます。金額は過去1年の給料が基準となり、その3分の2を受け取ることになります。
育児休業給付金
まずは雇用保険に加入していることが条件となります。
また、育児休業開始前の2年間で、1か月の間に11日以上働いた日が12か月以上あることが必要となります。
育児休業開始から180日は給料の67パーセント、それ以降は50パーセントを受け取ることができます。
このように公的な保険制度を利用することにより出産時の費用の負担を軽くすることができます。また、休んでいる間も出産手当金として給料を受け取ることもできます。
他にも助成金が出る場合などもあるので、自治体のHPを確認してみましょう。
子育ての費用も忘れずに
最後に意外と忘れてしまいがちな費用についてまとめてみました。
マタニティ用品
妊娠時はお腹が大きくなるため、普段着ている洋服は着用しづらくなってしまいます。そのためマタニティ用の洋服を購入する必要があります。
また、妊娠初期から臨月ではお腹の大きさも異なるためサイズの違う洋服を準備しなければならないでしょう。
更にバストのサイズも大きくなるためマタニティ用の下着を数枚用意しておくのがおすすめです。赤ちゃんが生まれた際には授乳口が付いているマタニティウェアもあると便利ですね。
しかし、わざわざ全てマタニティ用の洋服でそろえなくても、普段から着用しているワンピースやお腹の部分がゴムになっているものでも代用できますのでまずは一度自分の持っている洋服をチェックしてみましょう。
ベビー用品
赤ちゃんが生まれると、まずおむつやおしりふき、新生児用肌着は必ず必要となってきます。更にお風呂グッズや洋服なども必要となるでしょう。
また、初めての赤ちゃんだと可愛くてついつい色々なものをそろえてしまいます。赤ちゃんのためのおもちゃや思い出を残すためのカメラやビデオなど、なにかと費用がかさんでしまいがちです。
また、退院時に着せるベビードレスは記念写真に残るので、お気に入りのものを購入したいですよね。
まとめ
以上、出産前後は色々と費用もかかりますが、貰えるお金もあるのでしっかり事前にチェックをしておきましょう。
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