甘酒といえば、初詣などで振る舞われていますよね。
寒い日の甘酒は身体が芯から温まります。昔は、夏バテや滋養強壮として甘酒がよく飲まれており、病院の点滴の中身と成分が似ていることから、『飲む点滴』と言われるようになりました。
では、なぜ甘酒が美容や健康にいいのでしょうか。甘酒の種類や効能も合わせてお伝えしていきたいと思います。
甘酒が2種類あるって知ってますか?
皆さんは甘酒に種類があるって知ってますか?「米麹甘酒」と「酒粕甘酒」の2種類あります。市販の物を買われる際は表示を見てみてください。
米麹甘酒とは?
こちらの米麹甘酒の作り方は、日本酒と同様に、麹の発酵作用を利用して米から作っています。しかし日本酒と違い、甘酒は米のデンプンを麹菌によって糖分に変えているだけです。
甘酒が苦手な方も『米』と『麹』だけで作ったものを飲んでみると、もしかしたら甘酒の印象が変わっておいしく感じるかもしれません。ほんのり甘く飲みやすいです。そしてノンアルコールですので、お子様や妊婦さんでも安心して飲むことが出来ます。
酒粕甘酒とは?
こちらの酒粕甘酒は酒粕を水で溶き、砂糖で甘みを加えて作られています。こちらは酒粕にアルコール分が含まれているので、アルコールが苦手な方は要注意です。また、砂糖が入っているためカロリーも高くなります。
健康や美容に良い甘酒はどっち?
いま話題の健康や美容に良いと言われている甘酒は「米麹甘酒」です。お正月に神社で振る舞われる甘酒も、ほとんどの神社がアルコール成分が含まれない「米麹甘酒」を振る舞っている所が多いようです。こちらならお子様や妊婦の方でも安心して飲めます。皆さんもスーパーや酒屋さんなどでご購入の際にはご注意くださいね。
そのほかにも
白米ではなく玄米から作られた「しょうが風味」や「豆乳風味」など様々な種類の甘酒も市販されています。自分好みの甘酒を探してみてください。
甘酒の効能とは?
米麹甘酒には、大きく5つの効果があります。
- 美肌
- ダイエット
- 便秘
- 高血圧
- 疲労回復
女性が気になる効果ばかりですね。甘酒って万能ですね。詳しくまとめていきますね。
美肌効果
米麹甘酒には、ビタミンB2やビタミンB6、ナイアシン、パントテン酸、ビオチンなどのビタミンB群が豊富に含まれてます。
このビタミンB群にはたんぱく質の代謝を促進し、肌を構成する皮膚の元になるアミノ酸の生成を助ける働きがあります。こちらの成分は水溶性ビタミンです。水溶性ビタミンは熱で壊れやすい性質があるため、甘酒を温めて飲まれる際には加熱しすぎないよう、人肌程度の温度までの温めにしてください。
ぜひ飲まれる際は、冷たいままもしくは人肌の温度の米麹甘酒を飲むようにしてください!
ダイエット効果
米麹甘酒には酵素が数多く含まれます。そのひとつである「リパーゼ」には、脂肪を分解する働きがあります。また、米麹の生成過程で生まれるブドウ糖が血糖値を急激にあげることで、食前に飲むと満腹感を覚えて食べ過ぎを防ぐと言われています。
カロリーの関しては、米麹甘酒も酒粕甘酒も同等です。ですが、酒粕甘酒は砂糖を入れないと甘くないですが、米麹甘酒は砂糖なしでも甘みがあるのでカロリーを抑えることが出来ます。
便秘効果
米麹甘酒には、食物繊維とオリゴ糖が豊富に含まれています。米麹の食物繊維は、水溶性と不溶性が両方とも含まれているのが特徴的です。どちらの食物繊維も腸内の善玉菌のエサとなって腸内環境を整えてくれ、不溶性食物繊維は腸を刺激して排便を促してくれます。
オリゴ糖も、腸内の善玉菌を増やすことで腸内環境を整える作用があるため、水溶性と不溶性食物繊維とダブル効果で便秘に効果的です。
高血圧効果
米麹甘酒には体内で作ることの出来ない必須アミノ酸も多9種類全てが含まれています。必須アミノ酸以外にも、含まれているアミノ酸のひとつに「GABA」(γ-アミノ酪酸)という成分があります。これには血圧を下げる作用が期待されるとして注目の成分です。GABAには、アミノ酸の代謝に関わるビタミンB6との食べ合わせが良いと言われていることから、ビタミンB6も豊富に含まれる米麹甘酒を飲むだけで一石二鳥です。
疲労回復効果
米麹甘酒に含まれるビタミンB1には、エネルギーを生産するための代謝を助ける補酵素としての役割があります。代謝を助けることで疲労回復にも効果があります。
米麹甘酒を使って料理を作る際は、玉ねぎなどのねぎ類や、にんにくなどの香味野菜と合わせるのがおすすめです。これらの野菜に含まれるアリインという成分が、ビタミンB1の吸収率をアップさせてくれます。生姜を加えることで新陳代謝もアップします。
甘酒はいつ飲むのが効果的か?
甘酒の効果はわかったけどいつ飲めばいいのか悩みませんか?飲む量さえ気をつければいつ飲んでも良いんですが、ご自身の求めている効果に合った時間を選ぶことをおすすめします。
リラックスしたいでのあれば、夜に飲むことで落ち着き入眠効果は増しますがダイエットには不向きです。ダイエットであれば、いつもの食事と置き換えがおすすめです。エネルギー源の代わりに飲むのであれば、お腹が空いたときや朝が一番効果的です。
健康・美容に良いからと飲みすぎると、カロリーの取り過ぎでかえって太ってしまいますので注意が必要です。1回あたりの適量はコップ1杯200mlがいいとされています。
米麹甘酒は自宅でも作れる
甘酒って自宅でも簡単につくることが出来ます。発酵させる方法がいくつかあります。『炊飯器を使う方法』『鍋と水筒を使う方法』『ヨーグルトメーカーを使う方法』などがあります。
誰でも持っていそうな炊飯器でのレシピを一例としてご紹介しますね。甘酒レシピはたくさん出ていますし、自分好みの甘酒を自分で作ってみてください。
炊飯器でのレシピ
【材料】
- 米・・・1合
- 水・・・600ml
- 水(追加分)・・・200ml
- 米麹・・・200g
【道具】
- 炊飯器
- 温度計(あると便利)
【作り方】
- 白米を水で洗い、水600mlに30分ほど浸けておく。
- (1)を炊飯器に移し「おかゆモード」で炊く。
- おかゆができたら、炊飯釜におかゆを入れた状態で水200mlを追加で加えて混ぜる。
- 温度が60度くらいになるまで下げる。
- 60度くらいになったら、米麹を加えてよく混ぜる。
- 炊飯器の蓋をあけたままふきんを掛け、「保温モード」で8時間保温する。途中で温度が55度以下に下がったら、炊飯器の蓋をして温度を60度くらいまで戻す。
- ほんのり黄色くなってきて、甘みが出てきたら完成!
まとめ
米麹甘酒には、数多くの有効成分が含まれています。人が生きていくうえで必要な栄養成分が多く含まれており、身体に良い効果を生み出してくれます。
ただし、たくさん飲んだからと言って効果が増えるわけではありませんので、適量を飲むという点に注意してください。ぜひ毎日適量を飲んで、体内環境を整えて、いつまでも健康で美しい身体を手に入れてください。