風俗といえば男性メインに思いがちですが、最近は女性用風俗の注目度が上がってきています。女性用風俗って昔からあったのか、いつからあったのか、歴史について気になりませんか?
最近注目を浴びている女性用風俗ですが、その歴史を昔から現代まで辿りながら解説します。
女性用風俗といっても、性感マッサージや出張ホストなどさまざまなサービスがあります。ここでは、女性用風俗のサービスごとの歴史にも迫ります。
女性用風俗の歴史!始まったのは江戸時代から
年々需要が高まりつつある女性用風俗ですが、いつから始まったのでしょうか?
女性用風俗と同じようなサービスが行われ始めたのは、さかのぼることなんと江戸時代から。
陰間茶屋と呼ばれていた
現在の女性用風俗のようなサービスが始まった江戸時代では「陰間茶屋(かげまちゃや)」と呼ばれる、男娼を斡旋する茶屋がありました。
元々は「陰間(かげま)」と呼ばれる10~20歳前後の男性が男性を相手に売春をしていました。「陰間屋」「子供茶屋」とも呼ばれていたようです。
今の時代だと犯罪になりますし、低年齢なのが驚きですね。陰間は、次第に女性も相手するようになります。
陰間茶屋は料金が非常に高かったので、とてもじゃありませんが庶民が利用できるレベルではありませんでした。そのため、知名度も利用者も限られていたといえます。
江戸時代からずっと続いていたわけではない
江戸時代の裕福な女性が利用していた「隙間茶屋」。しかし、1842年に隙間茶屋が禁止されました。なぜ禁止されたのでしょうか?それは、江戸時代の三大改革である天保の改革で、風俗の取り締まりが行われたから。
これを機に、女性向けの風俗サービスはなくなっていったのでした。
女性用風俗の歴史!時代ごとの動き
江戸時代に女性用風俗のようなサービスがあったことはわかりましたが、その後禁止されてから再び出てくるまでどのような経緯を辿ったのでしょうか?
再びサービスが出てきたのは昭和時代。
そこから現代までの歴史を辿っていきます。
昭和時代…タブー視されており知名度は低かった
女性用風俗は昭和後期である1970年頃、女性向けの「性感マッサージ」「ソープランド」「出張ホスト」など、複数の種類のお店が営業していました。
しかし、現在よりも知名度はなく、世間的に「触れてはいけない」というイメージが強かったので、男性向けの風俗ほど人気はありませんでした。
そのため、オープンしてもすぐに閉めてしまうお店が多かったみたいです。
平成時代…現代の女性用風俗1号店オープン
女性向けの性サービスがタブー視されていた時期も終わりを迎えるときが来ます。
1990年(平成2年)に今の女性用風俗として日本で初めて性感マッサージ店「東京美療」がオープンしました。ちなみに今現在も営業されており、性感エステマッサージ店の老舗でもあります。
それから、少しずつ日本各地に女性用風俗店ができていき、平成後期は急激に増えました。2010年頃から世間的にも認知されるように。
ただ、女性向けの「ソープランド」については、2007年に日本で初めて福岡でオープンしましたが、1年もたたずして閉店しました。現在も逆ソープは存在しません。
令和時代(現在)…女性用風俗の需要は上がる一方
女性用風俗が増え続けている現在、全国で300店舗ほどのお店が営業しています。店舗数を見ても、女性用風俗の需要が上がっていることがわかりますよね。
日々店舗が増えていることに伴い、
このような思いを抱く男性も多くなっています。一昔前までは「男性は風俗を利用する人」という風潮だったのが、それだけじゃなくなってきているということです。
実際に、知名度のある女性用風俗店には数十人の男性スタッフ(セラピスト)が在籍しています。これからも女性用風俗は、男性の風俗のように続いていくでしょう。
女性用風俗の種類ごとの歴史
女性用風俗と一言でいっても、種類があります。
ここではよく聞く「性感マッサージ」「出張ホスト」「レンタル彼氏」「レズビアンプレイ」の4つのサービスの歴史を紹介します。
性感マッサージ…50年ほど前から
女性用風俗の性感マッサージは全身や陰部の性感帯を刺激して、性的興奮を高めるマッサージのこと。1974年にマッサージ師である荒井昭さんが性感マッサージの施術方法を確立しました。
荒井さんは、1973年にアメリカのカリフォルニアに留学したときに、性に関するカウンセリング療法を学びました。1984~1985年にかけて深夜番組で取り上げられ、日本ではほとんど知られていなかった性感マッサージを生放送で実際に施術。
視聴者へのインパクトが大きく、当時は「ドクター荒井」と呼ばれて一躍有名に。注目度の高さゆえに、当時荒井さんが経営していた性感マッサージ店が大変な状況になり、荒井さん自身がテレビ出演をNGしたぐらいでした。
出張ホスト…40年ほど前から
出張ホストは、男性が女性客を対象に性行為を含めたデート気分を楽しませるサービスのこと。ホストクラブの出張バージョンです。
明確にいつから始まったのか定かではありませんが、1980年代にはすでに出張専門店が多くありました。
レンタル彼氏…20年ほど前から
レンタル彼氏は、女性客の恋人役になってデートをするサービスのこと。「恋人代行サービス」とも呼ばれています。レンタル彼氏の原形が登場したのは2004年頃。
当時は、今のようなメジャーなサービスの位置づけではなく、女性向けエステや風俗を提供している会社がオプションとして取り入れていました。知名度がいっきに上がったのは、2013年にテレビで紹介されてからです。
今や「レンタル彼氏」と聞くと、誰もが知っているぐらいに有名ですね。日本で生まれたサービスなのかと思いがちですが、実は中国で生まれたサービス。
これがのちに性サービスを含めた女性用風俗として日本でも定着していったというわけです。
レズビアンプレイ…10~15年ほど前から
レズビアンプレイは、女性スタッフが女性に対して性的なサービスを提供する女性用風俗です。
全国に少しずつ増えていますが、2016年に永田カビさん著書『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』でレズ風俗に注目が集まりました。
2007年に大阪ミナミにレズビアン風俗店(女性用風俗)がオープンし、10年以上続く老舗店となっています。
女性用風俗の歴史があるのに発展しなかった理由
女性用風俗は平成後期から急激に全国に店舗数を伸ばしていきました。しかし、それまではオープンしては閉店する…の繰り返しでなかなか女性用風俗店が増えなかったのです。そこには3つの理由が考えられます。
男尊女卑の歴史的背景
まだ経済的に恵まれていない昭和時代は生活をする事に一生懸命でした。とからのある男性は女性よりも優遇され、社会的な地位は女性よりも男性が圧倒的に高く評価されてきました。
最近はジェンダーイクオリティ(男女平等)の風潮が世界的に広まりつつあります。「男性だけが優遇されるのではなく、女性も同じように評価されるべきだ」という声が上がってきました。
女性用風俗に関してもこれまで男性のみが受けられるサービスだったのを一般女性も受けられるべきという時代的な流れが関係していると言えます。
女性の性に対するタブー視
女性用風俗は誕生しては消えていくのを繰り返していた理由として、女性向けの性サービスが世間でタブー視されており、なかなか浸透しなかったことが挙げられます。
女性は、気にはなっているけどなかなかお店に足を運びづらい…
女性が風俗を利用するなんて…
このように、後ろめたい気持ちが強く根付いていたため、需要はあったが伸びなかったのだと考えられます。
セラピストの体力がもたない
女性用風俗がなかなか続いていなかった理由に、男性スタッフ(セラピスト)の体力の問題があります。
それを証拠に、一日に何人もの相手をする本番行為のあるソープランドの女性向けは、存在しません。女性は男性と比べて、長い時間サービスを提供する必要があります。本番行為ありだと、いくら体力のある男性でも一日3人まででしょう。
男性は射精をすれば満足ですね。対して、女性はオーガズムを感じるまでのサービスも重要視します。セラピストにとってはかなり負担が大きいと言えるでしょう。
女性用風俗の歴史は長いが、人気が出てきたのは最近
女性用風俗の歴史について解説しました。女性用風俗と同じようなサービスが、なんと江戸時代から提供されていたことがわかりましたね。
しかし、今のような人気をずっと博していたわけではなく、禁止されたり、世間からタブー視されていたりして、昔は今よりも利用客が少なく、人気も薄かったのです。
SNSやインターネットが普及した平成後期から急激に女性用風俗が増えていき、今現在もその勢いは衰えておりません。今後さらに増え続け、新しいサービスができるかもしれませんね。