ダイエットは必要ない!?ポールダンサーの”日常生活”から美ボディを作る方法

女性にとって一生切り離すことのできないダイエットや体作り。ダイエットや自分のスタイルについて悩んだことがない人はいないと思います。

しかし、ただ痩せているだけ、筋肉を付けるだけでは魅力がないということは皆さんも十分承知のことと思います。

そこで今回は、魅力的な肉体を生業にしているポールダンサーの体作りを参考に、日常生活で取り入れられる色気のある体作りを見ていきましょう。

美しさって何?もう一度考えてみよう…本当の理想の体型とは?

そもそも、皆さんはどのような体型になりたいでしょうか?そして、そのためには何が必要でしょうか?

ただ闇雲に「今の体型は嫌!」「モデルみたいになりたい!」という状態ですと、体作りは難しいのではないかと思います。

実際に自分自身を振り返ってみても、そういう思考の時は大概失敗していました。まずは、今一度「自分が本当に理想とする体型」を見直していきましょう!

メディアに踊らされすぎないことが大事

まずは、これです。これは本当に大事なことだと思います。そしてこの「メディアに踊らされない」ということは、全ての事に通じることです。

自分の理想は自分の中にしかありません。テレビやネットや雑誌を見ているだけで、自分の理想は見つかりませんし誰も与えてくれません。

そこは、しっかり自分の頭で考えていく必要があります。なぜならは、「自分の体」というのは誰のものでもない「自分のもの」だからです。

例えば「最近人気の○○さんのようなマシュマロボディ」や「股下〇〇㎝モデル」「本当の男子の理想体型は〇〇体型だった!」という情報ですが、気にしなくて良いでしょう。

そして、そこに向かって努力したところで手には入りません。それは、彼女たちの特徴や長所、もしくはメディアとして売り出したいものであるため、自分とは違うからです。

そして、彼女達のようになれないことは彼女達より劣っているということではありません。卑下する必要も真似する必要もないのです。

健康も意識

言わずもがな、女性の体作りに健康は非常に大切です。特に、ダンサーでない人だからこそ過度なことをしないようにしましょう。

ダンサーの中には公演前にナッツだけで体重を落としたりコーヒーと喫煙でごまかしたり…という人も実際にはいるのですが、皆さんがそれをしてしまうと日常生活に異常をきたしますし仕事にも支障が出るでしょう。そこは真似る必要はありません。

ベジタリアンビーガンに関しても、その要素を取り入れることで体がすっきりするタイプならば良いと思いますが、それをすることで体力が落ちてしまったり、ストレスから変なドカ食いをしてしまうのならばそれは健康ではなく不健康です。本末転倒です。

ちなみに私は、ベジタリアンは短期間ならば大丈夫なのですが、長期ですると生理が来なくなる体です。肉は意識的に減らしていますが、魚と卵とチーズは好物だということもあり積極的に食べています。

人に見られよう

ダンサーが魅力的な体をしている一番の理由はこれでしょう。舞台で人に見られているという意識が緊張感を生み出します。

そして緊張感によって表情や動きが洗練されていきます。同じ体型、体重でも見られることに慣れている人とそうでない人はまったく違うと思います。

自分の体型にコンプレックスがあったり気持ちが塞ぎ込んでいる時程、おしゃれをして外に出てみましょう。

私が心がけていることは、車ではなく電車を使って移動するようにすることや、定期的に人が多い街やデパートなどに行くようにしています。その時に堂々と空間にいるように気をつけています。

ダンサー特有の色気のある体とは?

踊り上手は床上手」と言われるように、ダンサーの肉体には色気があります。色気が無いダンサーは良いダンサーでは無いとも思います。色気を感じる体にはどのような要素が必要なのかを見ていきましょう。

筋肉

筋肉は、体の線を美しくしてくれます。そして、引き締まったボリューム感も出ます。マッチョである必要はありませんが筋肉がつくことで健康的なセクシーさが出てくるでしょう。

特に下半身の筋肉があると良いですね。お尻のプリッとした感じや、ふくらはぎや太ももの締まった太さは細いだけよりも断然美しいです。

意識

先ほどの話にも通じますが、やはり日頃から「見られている」ことを意識することによって緊張感が出てきます。

しかし本当の「色気」は、緊張感だけではいけません。完成させることのみでは終わりません。(難しいですね…。)少しの隙や洒脱さ、いわゆる「抜き」というものが必要です。

例えば、鍛えあげられた肉体を待つボディービルダーの肉体も美しく素敵ですが「色気」とは、少し違うと感じませんか?

要は、完成されていることや、努力や緊張の過程が見えてしまうと「色気」からは遠ざかってしまうのです。さりげない肉体美こそ本来の美しさであると言えます。

表情

今回は「色気のある体の作り方」がテーマですが、「体」には「顔」も含まれています。ダンサーでは「顔を体のように扱えるようになって一人前」と言われたりもします。

ダンサーが踊っている時の表情を想像してみて下さい。「笑顔満開!」とか「痛みを耐える表情」など極端な表情は嫌います。(もちろんジャンルによってはありますが。)

では、ダンサーが踊る時、どのように「顔」を作っているのかを伝授いたします。

  1. こめかみあたりを引き上げるように、力を入れる。
  2. 口元の力を抜く。3ミリほど口が開いている状態をキープする。
  3. 首を長くする。鎖骨を水平の保つイメージ。

①に関しては、自力でつり目を作るイメージです。こめかみを後頭部に向かって引き上げていきます。このようにすることで、遠目から見た時にハッキリとした顔に見えます。

アイドルがやるように、目を大きく見開いてみたり、上目使いはわざとらしく品がないので避けましょう。

②③に関しては連動しています。口元の置き方です。口元がだらしないと魅力は半減してしまいます。かといって口元に力を入れすぎると一瞬で疲れてしまいます。

  1. まずは、軽く唇の力を抜きます。
  2. 3ミリほどふわっと開けた状態にして下さい。
  3. 自分の首が3メートルほど伸びたような状態をキープして下さい。
  4. 長い首を作ります。この時、左右前後に傾いていると見た目の悪さのみならず怪我にも繋がりますので、鎖骨が真っ直ぐになるように気を付けて下さい。

そして、この「鎖骨を水平にしながら、長い首を作る」という状態は、自ずと猫背の改善にもつながります。

「顔」と「体」は別ではなく「顔」も「体」の一部であるということを意識して下さい。日頃この状態を保つようにするだけでも表情がぐっと良くなります。是非挑戦してみて下さい。

日頃の所作で変えられる!色気のある体の作り方

では、次からは実際にダンサーが意識している動作を見ていきましょう。

どうせやるなら、ただの筋トレや綺麗なだけの所作ではなく「色気のある体」を目指しましょう!簡単なものから紹介していきます。

日常からできる美ボディ作り① 手の動きをゆっくり

まずは、体の末端である「手の平」を意識していきましょう。この「体の末端」というのは実は比較的に意識しやすいパーツです。

例えば「背中の肩甲骨を内側に入れる。」や「横隔膜の力を抜く。」などは、目に見えないためどこにあるのかというところから意識する必要があります。それに比べると、自分で確認できるパーツは簡単なのです。

「手の平」というのは、日常的に最も動かす部分です。そこをあえてゆっくり動かすことによって品の良さや色気が出てきます。

体をゆっくり動かすためには、早く動かすことに比べてより多くの筋力を使います。一つの動きをキープする時間が長くなるからです。

ダンスでも、ゆっくりのテンポで動くほうが難易度は上がりますし、クラシックバレエにおいては得点自体も上がります。更に、ゆっくり動かしながら更に次のことを意識すると良いでしょう。

  1. 手の平を相手に見せるように動かす。
  2. 指先が丸まらないように意識する。

①に関しては、手の平を相手に見せることによって必然的に「手のひらを返す」=「手首が半分ねじれる」という動きになります。この捻りをゆっくりすることで女性らしいたおやかな所作になります。

また「手の内を明かす」という言葉があるくらいですから「私はあなたを信頼しています。」という自己開示にもなりますので、積極的に取り入れてみて下さい。

②に関しては、何もしていないフラットな状態の時に注意してみて下さい。手の平を意識しない状態だと指先が丸まっていませんか?この「指先が丸まっている」という状態はダンサーにとってはご法度です。

赤ちゃんの指先を想像してみて下さい。指先が常に丸まってお饅頭のようになっています。つまり丸まっている指先というのは、非常に子供っぽいのです。常にフラットな状態で真っ直ぐな指を作って下さい。

コツは、中指を誰かに引っ張られている状態にすることです。中指を真っ直ぐに保つことで、指先から腕にかけて細い軸が生まれます。

そしてこの軸を意識することで腕のインナーマッスル強化にもつながり引き締まってきます。

重いダンベルを持ったり、腕立て伏せをするよりよっぽど効果があると思っています。地味ですが少しきついので、慣れるまでは難しいかもしれません。

日常からできる美ボディ作り②  動作にひねりを入れる

「直線」の動きは、規律的な印象を人に与えます。イメージとしてはマーチングや軍隊の動きなどが例に挙げられます。

捻りを加えてみることで動作に「無駄」が生まれ、余裕ができます。体のラインも強調されますし、筋力も使います。具体的に次のようなことを意識するとようでしょう。

  1. 腰から上を動かし、上半身全体で相手の顔を見る。
  2. 体の奥から捻る。

誰かに呼ばれた時に、声だけ、もしくは首から上だけで振り向くのではなく体をしっかりと使いましょう。

印象も良くなります。ウエストをひねることによって、上半身のラインが映えますし、シェイプアップにもなります。捻る時に、捻る方向とは逆の方向にも力をかけるとより深く捻りが効きます。

慣れてきたら、ウェストを捻りながら、首をひねりながら、足を捻る……というように自分の体全体をスバイラル状に動かしてみて下さい。体に立体感が出てきます。

日常からできる美ボディ作り③ 深い呼吸 & お尻を締める意識

最後は難易度が高いです。これに関しては、プロのダンサーでも常に意識しなければいけないことです。

先ほど伝えたました「目に見えない所ほど難しい」ということもありますし、更に加えて物体は「中心を動かすたにはより大きなエネルギーが必要になる。」という特徴があります。

物体全体を動かすためには、中心に力が及ばないと動きません。外部からの圧力で簡単に動くのは、中心の周りです。

風が吹いただけで髪の毛は動きますが、体自体は動きません。体全体を動かすにはもっと大きなエネルギーが必要になります。では、そのエネルギーをどこで生み出すのかというと、体の中心である腹と腰です。

ここを鍛えて筋肉がつくと体全体が自然と絞られてきます。そしてエネルギーの消費量が多い為、普通に生活をしていても消費カロリーが高く本当に太りにくくなります。

しかし、ここの筋肉は直ぐにつくものではありません。ですから日々の積み重ねが大事になってきます。では、日常のどのような動作によってここを鍛えていくのでしょうか。二つ紹介致します。

深い呼吸

「深い呼吸」は、皆さんご存知の複式呼吸です。私は、ヨガの呼吸法を意識することでカロリーの消費量が増えた実感があります。もう少し具体的に呼吸の仕方を伝授しましょう。

  1. 鼻から少しずつ息を吸う(絶対に口から息を入れない)。
  2. 吸いながら、その息でゆっくりお腹を膨らます。
  3. お腹が膨らみきったら3秒息を止める。
  4. お腹の中にある空気を口から少しずつ、全て吐き出す。(絶対に鼻から出さない。)

これが複式呼吸です。ダンサーの世界でもレッスンの始まる前や途中などで敢えて時間を作ってこの呼吸をしたりします。それ以外でも、リハーサル中に無駄に力が入っている時や、頭に酸素が回っていない時に私はこれを使います。

おそらく、慣れない方は「鼻のみで息を吸う」「口だけて息を吐く」ということが非常に困難だと思います。その場合、わざと音を出して呼吸してみると次第にできるようになってきます。

鼻から息を吸う時は「スー」という音口から息を出す時は「フー」音を意識的に出してみると次第に慣れてきます。呼吸は「吸う」ことよりも「吐く」ことが大事です。

「吐く」ことによって初めて新しい空気を「吸う」ことができます。そのため、「お腹の中の空気を全て吐き切る」ことに重点を置いてください。

最初は苦しくて息が続かず、短い間隔でのサイクルになるとは思いますが、次第に息が深くなり長い間隔で息ができるようになるので是非挑戦してみてください。

上面の苦しい腹筋をするよりも、内側からしっかりとお腹が鍛えられます!

内腿とお尻の穴を締め続ける

日本人の体型は、西洋人に比べて半身が短く肉付きが良くできています。食の西洋化からか、最近の若い方はスラっとした下半身を持つ場合も多いです。

基本的には脂肪を蓄積しやすい箇所ではあります。下半身の脂肪自体は悪いことではありません。ハリのある下半身は魅力的ですし色気にも直結しますので、せっかくならば後少し引き締めてみましょう。

まず、お尻と太ももの付け根に力を入れてみてください。その後余裕があれば、おへその下(丹田)でお尻全体を引き上げると体幹レーニングにもなります。

筋トレにしてもストレッチにしてもやめどきは「ちょっと辛いな。」という時がベストなのでそこで終わりましょう。

足やお尻といった下半身を閉めようとすると、結局姿勢も良くなります。体全体が美しくなりますので積極的に日常に取りいれて見てはいかがでしょうか?

それでも『美』の基準は人それぞれ

呼吸や手の所作など、日常の中でも取り入れやすいものだと思いますので是非使ってみて下さい。そして、何が美しいかは自分が決めるのだ、という自覚を持って下さいね!

その毅然とした態度が一番の「色気」につながると私は思っています。例え太っていても完璧な美白でなくても美しい人は美しい。

神様から与えられたような美しい肉体でなくても、人を魅了するダンサーを私は舞台を通して見てきました。少しでも、自分の体を愛せるように頑張りましょう!